Chernobyl Medical Fund Newsletter
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CMF理事長北和田氏から宮田氏へ

バトンタッチ

 

 「つちふるやチェルノブイリの二十年」数年前から始めた拙い俳句ですが、今年の4月26日に作った句です。毎年のようにあの日の頃、大陸から黄砂が舞ってきて、残雪のアルプスも何もかも覆いつくし景色が一変してしまいます。事故後20年という年にあたり、改めて深く切ない思いにさせられました。匂いも色もない放射能、それが…、想像しただけで言葉も出てきません。
 20年ということで、テレビや新聞でチェルノブイリ事故の特集をし、今まで忘れかけていた人、知らなかった人たちに何かを告げることが出来たならと願わずにはおれません。
 私がチェルノブイリ事故のあとの支援活動を知ったのは1991年でした。友人が現地へ支援に行くということを聞き、そんなつながりから菅谷先生と知り合いました。先生の著書「チェルノブイリいのちの記録」2001年3月19日に出てくる「いつもの店」でのことです。単身でベラルーシに行かれた先生を店の仲間と共に応援してきました。先生が帰国され、チェルノブイリ医療基金をNPOとして立ち上げる時に声をかけて下さり、気楽な気持で引き受けてしまいました。あれから3年、今度は理事長を仰せつかり、身の引き締まる思いでいっぱいです。 
 今年はCMF設立後初めての大事業、ベラルーシより新生児科の医師を招き、長野県立こども病院での半年間の研修が始まりました。ペースはゆっくりですが、少しずつでも形のあるものを残していこうとスタッフ一同張り切っております。
 支援者の皆様のお気持ちを裏切ることのないよう頑張っていく所存でございますので、今後とも暖かいご支援をお願い申し上げます。また、今回の医師研修にあたり、快くお引き受け下さいました県立こども病院の皆様、カタログハウス「通販生活」チェルノブイリ母子支援募金を通じて支援して下さった皆様、そして当基金を支援して下さっている皆様に心より御礼申し上げ、あいさつにかえさせていただきます。


新理事長 宮田貴美子


          



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