乳幼児・小児服薬介助ハンドブック

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全国30こども病院の与薬・服薬説明事例にもとづく

乳幼児・小児服薬介助ハンドブック

商品コード 45130
編著 五十嵐 隆(日本小児総合医療施設協議会会長、独立行政法人 国立成育医療研究センター理事長・総長)/監
日本小児総合医療施設協議会(JACHRI)/編
判型 B6変型判
発行日 2013年11月
ページ 286
定価(税込) ¥3,888
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内容

●全国の事例を収集!「おくすりを上手に飲まるせるために」すぐに役立つ1冊!

 くすりの味やにおいが原因で、乳幼児や小児への服薬説明で困ったことはありませんか?
本書は、小児科領域で使用される薬剤145成分について、全国30こども病院の看護部・薬剤部の与薬工夫事例を集積した初の情報集です。ジェネリック医薬品を含む各製剤の味やにおいの情報を網羅したほか、小児科領域の重要な疾患とその薬物療法についても解説を加えました。
服薬アドヒアランスを向上させるための事例集として、医師・看護師・薬剤師をはじめとするすべての医療関係者にご活用いただけます!

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目次

・乳幼児・小児の疾患の特徴と薬物治療
アレルギー
感染症
循環器疾患
消化器疾患
腎臓・泌尿器疾患
神経疾患
精神疾患
内分泌疾患
新生児

・こども病院における与薬・服薬説明事例
はじめに
一般的な特徴
小児用製剤の特徴と注意点
中枢神経系用薬
末梢神経系用薬
循環器官用薬
呼吸器官用薬
消化器官用薬
ホルモン薬
代謝性医薬品
アレルギー用薬
抗菌薬
抗真菌薬
麻薬
その他

索引

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書評

 本書は「薬は飲めなければ意味がない」という、小児薬物療法の本質であり小児科に携わる誰もが抱えている悩みに対して有用な情報書である。最初に小児科領域でよく目にする重要な疾患の解説、薬物療法のポイント(薬剤選択や投与量、投与期間など)が記載されており、その後「こども病院における与薬・服薬説明事例」として日本小児総合医療施設協議会(JACHRI)に所属する30施設から集められた服薬介助、服薬指導のヒントを小児科領域で頻用される145剤について紹介している。私は大学病院の小児科病棟で勤務する薬剤師であり、私が臨床の現場で本書を使用していて非常に優れていると感じたところは145剤について原薬の性状・構造式、製品の特徴など薬学的な特徴についても記載されており、薬剤師として科学的根拠に基づいた判断をする際の手助けになるところである。さらには複数社が販売している・複数の剤型がある場合にはそれぞれの味の違い、添加物の違いなどを表にまとめており、同じ成分の薬剤でもA社のものは水・白湯に溶かしてもいいがB社のものは水に溶かすとにおいが強くなり、拒薬事例があったなど、実際の例から得られた貴重な情報も記載されている。実は薬剤師は子どもたちが実際に薬を服用する場に居合わせることがほとんどなく、多くの場合は看護師や保護者から教えてもらった服薬介助法を参考に服薬指導を行っている。ただし、子どもの場合、嗜好性にばらつきがありその子は大丈夫だけど他の子ではダメだったケースもたくさん経験する。しかし本書では小児に特化した全国の30施設での経験例を見やすくまとめてあり、簡便に調べることも可能である。
 私は白衣のポケットに本書を忍ばせ、日々臨床の場で活用、少しでも子どもたちのアドヒアランスが向上するように努めている。
 
冨家 俊弥 (昭和大学 薬学部 病院薬剤学講座、昭和大学藤が丘病院 薬剤部)
 
 
 小児看護をしていると、子どもと関係が「煮詰まる」時がある。その多くは、薬の内服を巡ることであり、毛布を被って顔を隠してしまった子どもと困り果てた看護師、その間には薬とゼリーやジュースなどの様々な飲み物が並び・・・。朝食後の薬の攻防を繰り広げているところに昼食が届く、ということも時にはある。まさに泣きたい思いであるが、そこは看護師の腕の見せ所でもある。本書はこのような、薬を内服することに日々苦労している子どもと医療者のために発刊された画期的な書である。
 本書の構成は、前半で乳幼児・小児の疾患の特徴と薬物治療についての解説がされている。疾患系統別に用いられる薬について総論的に説明されるとともに、新生児の薬物代謝および小児の内服を巡る文化的背景の相違について述べられており、興味深い。後半は子ども病院における与薬・服薬説明事例として、子どもへの与薬の援助における看護の基本的考え方、小児用製剤の特徴と注意点が述べられたうえで、薬理作用、薬効ごとに薬剤について解説されており、この部分の内容が本書の大きな特徴となっている。
 本書の特徴の一つは、先に述べた薬剤の解説において、原薬の特徴、製剤の形、色、味においに加えて「服薬における実例」「服薬介助・服薬指導のヒント」「避けたほうがよいこと」という項目がある点である。「服薬における実例」では、全国の小児総合医療施設におけるアンケート結果から導かれた拒薬の事例報告の有無や内容が述べられ、さらに「服薬介助・服薬指導のヒント」として、この薬はどのように工夫して子どもたちが飲むことができたのかという具体的な援助の方法が記載されている。また、薬を飲むための工夫としてジュースやシロップに混ぜるなどの工夫をする際に、混ぜると苦味が増す食品などについては「避けたほうがよいこと」として注意喚起がされている。さらに、これらの飲料や食品と同時に内服されることの安全性についても十分に吟味されている。まさに、私たち看護師が子どもたちやご家族と相談しながら、あれやこれやと工夫して内服を支援しながらも、他にどのような物なら一緒に内服することができるのか、正しい情報がなく困惑しているポイントであり、大いに助けになる。石井由美子氏が本書で述べているように、「薬を飲む」という子ども自身の意思決定も大切である。さまざまな飲料や食品で味や舌触りの工夫をするだけではなく、看護師が子どもの頑張る力を引き出し、自信につなげる看護として実践している、頑張りシールやプレパレーションなどの実践事例も一緒に読みたかったというのが唯一の心残りである。
 
日沼 千尋 (東京女子医科大学看護学部 教授)
 

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