薬物の治療効果を最大限に発揮させる薬物送達システムであるDDS(Drug Delivery System)技術は、治療効果がより的確なものとして投与量の削減や適応拡大が期待でき、また、製品のライフサイクル延長や医療費軽減が可能になるなど、さまざまな観点から注目を集めています。
このDDS技術の研究領域に医学、工学、理学、農学、薬学など、学際融合的に多くの研究者が参加して、精力的に研究を推進してきた「日本DDS学会」が2014年に創立30周年を迎えました。これを記念して2014年12月15、16日に、DDSの過去から最新技術までを発表する創立30周年記念シンポジウムを開催しました。
本臨時増刊号では、同シンポジウムで講演された先生方や日本DDS学会で精力的に活動されている先生方を中心に、わが国のDDS研究の変遷および最新のDDS研究動向をご紹介いただきます。