Chernobyl Medical Fund Newsletter (1)


 支援者の皆々様へ


皆様におかれましては、その後もお元気にて毎日をお過ごしのことと拝察しております。
 はじめに、当基金の活動に対し、皆様から引き続き、心のこもったご支援、ご協力、ご激励を賜っておりますことに、あらためて深く感謝を申しあげる次第でございます。
 さて、私が勤務しております松本市役所と、チェルノブイリ医療基金CMFの事務所とは、国宝松本城を挟んで、歩いて5分ほどの、極めて近い距離にあります。ところが、平素は公務や雑事に追われる毎日で、ほとんど顔を見せることができず、宮田理事長以下、スタッフの皆様にお任せの状況で、大変申し訳なく思っています。ただ、必要時や緊急の際には、電話とかFAX(私はメールができませんので!)で連絡を取り合い、特に重要な事項を決定しなければならない場合などには、夕方、市役所に出掛けてきてもらったり、また勤務終了後とか休日に事務所で会議を開き、会の運営にあたっているのが現状でございます。支援者の皆様には、何かとご心配をおかけ致しておりますことに、重ねておわび申しあげます。


………………*………………*………………*………………* ……………


 今年はチェルノブイリ原発事故後、20年が経過した節目の年ということで、わが国のメディアもかなり関心を深くし、各方面の報道に熱がこもっていたことは、皆様も新聞やテレビ等を通じ、十分ご承知のことと存じます。
 私は、5年半のベラルーシでの活動を終え、帰国して以来、ずっと考え続けていたことがあります。それは、できるだけ早い段階で、汚染地の医療機関で、特に新生児や小児を対象に、精力的に仕事をしている若手医師を、長期研修(6カ月〜1年)の目的で日本に招聘することでした。前述しましたように、本年は20周年目の年ということもあり、年度計画の策定段階で、スタッフの皆様とともにその実施に向け、努力することを確認し合いました。その結果、前号(No.17)でもご報告した通り、現地の医師の研修実施を無事達成することができ、こんなに嬉しいことはございません。当基金の一大事業の成功を支援者の皆々様と喜び合いたいと存じます(写真上)。
 今回の事業がここまでに至るには、通訳の小川良子さんのご尽力、また駐日ベラルーシ共和国大使館のご協力、加えて(株)カタログハウス社の「通販生活」読者からのカンパによるチェルノブイリ母子支援基金補助もいただき、ここに本紙面を借り、あらためて深甚なる謝意を表します。
 また、チェルニショーワ女医を暖かく迎え入れてくださった長野県立こども病院の宮坂勝之院長をはじめ、中村友彦部長、佐野葉子医師ほか、多くの病院スタッフの皆様に対し、心より厚く御礼を申しあげます。さらに当基金のスタッフも、千原氏を中心に、それぞれ大活躍していただき、併せて感謝申しあげます。
 チェルニショーワ医師の研修状況や日本滞在中の様子等につきましては、今号にスナップ写真も含め、詳しく報告させていただいており、支援者の皆様にもよくお分かりいただけるかと存じます。いずれにしましても、この度の研修成果が、何らかの形で汚染地に生きるこどもたちに還元することを切に願うところでございます。
 なお、今回もう一つ、大変ラッキーな出来事がありました。それは、8月にゴメリ医科大学の学生4人(全員、小児期に甲状腺の手術を受けています)を松本市に招き、当地の若者たちと交流の機会を持つことができ、これも20周年に伴う、CMF事業活動報告として展開することができました(写真右)。
 本年も様々なご支援、本当にありがとうございました。
 佳き新年をお迎え下さい。

 



ニュースインデックスに戻る

次のページへ