Chernobyl Medical Fund Newsletter (8)


単行本紹介

チェルノブイリいのちの記録

 

チェルノブイリ原発事故が近隣国ベラルーシの子どもたちにもたらした甲状腺ガンという大きな悲劇。
 菅谷昭医師が放射能に汚染された被災地に、単身とびこんだのは96年1月のことだった。
 その医療援助の様子は『チェルノブイリ診療記』としてまとめられた。奉仕精神や慈善活動ではなく、すべては自分の生きがいのためだという気負いのない淡々とした姿勢は、中学生から幅広い世代に読まれ、大きな反響をよんだ。
 その続編ともいえる本書は、現地へ発つ日より帰国までの5年半にわたる活動をつぶさに記録した菅谷医師の日記だ。
 高汚染地にある病院での手術、現地若手医師の育成、集団検診、家庭訪問など、日々の活動。ベラルーシの社会状況。帰国後も医療支援を継続するため開設した「チェルノブイリ医療基金ベラルーシ事務所」。日記だからこそ、リアルに切実につたわってくる。
 これは、自分のため、そして社会のためにと考え、実践したひとりの日本人医師と現地の人々との豊かな希望と再生の記録なのだ。




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