非がん患者の緩和ケア

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非がん患者の緩和ケア

商品コード 52688
編著 松田 能宣、山口 崇/編
判型 A5判
発行日 2020年3月
ページ 208頁
定価 ¥3,500 +税
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  • 内容
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内容

●非がん疾患の緩和ケアをまとめて学べる入門書
●標準治療やエビデンスなどの基礎的な臨床知識に加え、症状緩和の具体的な対応・処方、ACPの内容を盛り込んだ、明日から活かせる緩和ケアの実践書
●プライマリ・ケア、緩和ケアチームに携わる医療従事者必携!
 
本書では、非がん患者の緩和ケアにこれから関わろうとしている各専門領域をもつ医療者や、がんを中心に取り組んできた緩和ケアチームの医療者などに向けて、各疾患の緩和ケアについてわかりやすく解説します。
疾患は、緩和ケアのニーズが高く、かつ今後緩和ケアサービスへの相談が増加することが予想される、心不全・慢性閉塞性肺疾患(COPD)・慢性腎臓病(CKD)・肝硬変・認知症・神経難病を取り上げました。
標準治療や症状緩和・合併症への具体的な対応などについて、エビデンスとともに解説されており、基礎的な臨床知識をおさえることができます。
また、各疾患の予後や治療の転機、患者の人生観・価値観なども踏まえたバリエーションある緩和ケアが提供できるよう、ACPのタイミングや、治療の説明などの実践を会話事例とともに紹介しています。

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目次

 Chapter1 非がん患者の緩和ケアを知る

 1-1 非がん患者の緩和ケア
  1.なぜ非がんの緩和ケアなのか?
  2.がんと非がんにおけるCare Needs の変化:類似点と相違点
  3.緩和ケアが必要な非がん患者を見定めるには
 
 1-2 非がん患者に共通する症状とその対応
  1.疼痛
  2.呼吸困難
  3.不眠
  4.せん妄
 
 1-3 アドバンス・ケア・プランニングとは
  1.アドバンス・ケア・プランニングの歴史的経緯
  2.アドバンス・ケア・プランニングとは
 
Chapter2 心不全
  1.疾患概念と疫学
  2.原疾患に対する評価
  3.原疾患に対する標準治療
  4.症状緩和
    【CASE】どんな体勢でも、体がきつくてたまらない…
  5.予後とアドバンス・ケア・プランニング
    【CASE】薬でまた良くなる。心不全はまだそれほど悪くない…?
  ◇心不全の社会的サポート
 
Chapter3 慢性閉塞性肺疾患(COPD
  1.疾患概念と疫学
  2.原疾患に対する評価
  3.原疾患に対する標準治療
  4.症状緩和
    【CASE】呼吸困難の緩和にモルヒネを使用できる…?
    【CASE】ちょっと息苦しくなるだけで、ひどくならないかと心配…
  5.予後とアドバンス・ケア・プランニング
    【CASE】これ以上、しんどい思いはしたくない…
  ◇呼吸器疾患の社会的サポート
 
Chapter4 慢性腎臓病(CKD
  1.疾患概念と疫学
  2.原疾患に対する評価
  3.原疾患に対する標準治療
  4.症状緩和
    【CASE】まだ大丈夫かと…。まさかこんなことになるとは…
    【CASE】透析は先延ばしにしたい…
  5.予後とアドバンス・ケア・プランニング
    【CASE】透析は絶対にやらないと決めていたが…
  ◇慢性腎臓病(CKD)の社会的サポート
 
Chapter5 肝硬変
  1.疾患概念と疫学
  2.原疾患に対する評価
  3.原疾患に対する標準治療
  4.症状緩和
    【CASE】腹水を抜いても大丈夫…?
  5.予後とアドバンス・ケア・プランニング
    【CASE】次こそは救命が難しいかも…
  ◇肝硬変の社会的サポート
 
Chapter6 認知症
  1.疾患概念と疫学
  2.原疾患に対する評価
  3.原疾患に対する標準治療
  4.症状緩和
  5.予後とアドバンス・ケア・プランニング
    【CASE】認知機能の低下とは、もの忘れのこと…?
  ◇認知症の社会的サポート
 
Chapter7 神経難病
  ◇神経難病とは
 
 7-1 パーキンソン病
  1.疾患概念と疫学
  2.原疾患に対する評価
  3.原疾患に対する標準治療
  4.症状緩和
    【CASE】お腹に穴を開けたくない。延命治療はしたくない…
  5.予後とアドバンス・ケア・プランニング
 
 7-2 筋萎縮性側索硬化症
  1.疾患概念と疫学
  2.原疾患に対する評価
  3.原疾患に対する標準治療
  4.症状緩和
    【CASE】麻薬は、なんだか気が進まない…
  5.予後とアドバンス・ケア・プランニング
 
 7-3 多系統萎縮症
  1.疾患概念と疫学
  2.原疾患に対する評価
  3.原疾患に対する標準治療
  4.症状緩和
  5.予後とアドバンス・ケア・プランニング
 
 7-4 ハンチントン舞踏病
  1.疾患概念と疫学
  2.原疾患に対する評価
  3.原疾患に対する標準治療
  4.症状緩和
  5.予後とアドバンス・ケア・プランニング
 
 7-5 多発性硬化症/ 視神経脊髄炎
  1.疾患概念と疫学
  2.原疾患に対する評価
  3.原疾患に対する標準治療
  4.症状緩和
  5.予後とアドバンス・ケア・プランニング
 
  ◇神経難病の社会的サポート
 
コラム
  ◆非がん患者の緩和ケアにおける家族の心理・対応
  ◆末期心不全患者の緩和ケア診療加算
  ◆終末期間質性肺疾患の呼吸困難に対するモルヒネの投与方法
  ◆非がん患者の緩和ケアで意識したいプラセボ効果
  ◆慢性腎臓病に対する薬物治療
  ◆否認・葛藤状態にある患者へのアプローチ
  ◆アルコール性肝硬変に必要なアプローチ
  ◆非がん疾患の心理的適応
  ◆非がん患者にモルヒネは投与できるのか?
 

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序文

 国内においても海外においても、緩和ケアはがんを中心に行われてきました。私が緩和ケアの診療を始めた頃、「何で、がんの患者さんだけ特別に扱われているのだろう?」と不思議でなりませんでした。当時、呼吸器疾患の終末期の呼吸困難にモルヒネを使用したときに、「そんな危険な薬を使うなんて」と、別の医師から叱責されたことは今でも記憶に残っています。
近年では非がん患者さんに対する緩和ケアの重要性も認知され、少しずつ広がってきました。今後、医療者は非がん患者の緩和ケアに関する対応を求められる機会が増えてくることが予想されます。これまでも、いくつかの非がん患者の緩和ケアに関する書籍が発刊されていますが、困ったときにすぐに使える実践書というものはあまりなかったように思います。本書は、非がん患者の緩和ケアに携わる医療者が困ったときに手にとる実践書という位置づけで作成を行いました。
非がん疾患には、本書であげた疾患以外にも、当然多くの疾患が含まれます。ただ、すべての疾患を網羅するのは現実的ではありませんので、本書では、緩和ケアのニーズが高く、今後緩和ケアサービスへの相談が増加することが予想される、心不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎臓病(CKD)、肝硬変、認知症、神経難病を取り上げました。
本書には、いくつかのおすすめポイントがあります。1つ目は、腎不全、肝不全というこれまであまり扱われてなかったテーマを扱っています。今後、緩和ケアがさらに多くの疾患を対象に提供されるようになることを考えると、幅広い疾患の基礎的な知識を知っておくことが必要になります。特に本書では、各疾患における標準的な治療についても記載しており、専門外の医療者にとっても利用しやすいよう簡潔に必要な情報がまとめられていると思います。2つ目は、実践書として総論は極力減らし、目の前の患者さんに対処するための具体的な対応を中心に記載しています。特に処方については、具体的な処方例を記載しています。本書では各領域の専門家の先生方が、エビデンスに基づきながら、一方でエビデンスが乏しい場合には日常臨床での実践内容を紹介してくださっています。3つ目は、各疾患の社会的なサポートについても触れています。ご自身の専門領域については、さまざまなソーシャルサポートの制度を理解しているかもしれませんが、専門外の疾患におけるさまざまな制度までは把握していないことも多いのではないでしょうか。これまでソーシャルサポートについて詳しく記載した臨床の書籍はあまりなかったと思いますので、ぜひ参考にしていただきたいと思います。4つ目は、非がん患者の緩和ケアで役立つ心身医学のエッセンスをコラムで複数取り上げました。私は心療内科医ですが、日常臨床で心理療法のエッセンスを少し使うだけで、ずいぶんと診療がスムーズに運ぶことを多く経験しています。5つ目は、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)について患者さんと話し合う場面を取り上げた事例を、疾患ごとに記載しています。もちろん、すべての患者さんに利用できる会話例というものはありませんが、専門家がどのような会話をしているのかを知っておくことは、きっと臨床に役立つと思います。
本書が、非がん患者の緩和ケアに携わっている、もしくはこれから携わる方々の臨床の一助になり、患者さんやご家族の症状緩和やよりよい生活につながれば幸いです。
 
2020年初春
編集代表 松田能宣

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