ゆるりとはじめる小児科の1冊目
子どもがわかる くすりがわかる
商品コード |
56150 |
編著 |
石川 洋一/編
江藤 不二子、遠藤 美緒、川名 三知代/編集協力 |
判型 |
A5判 |
発行日 |
2024年9月 |
ページ |
464頁 |
定価 |
¥4,950(税込) |
在庫 |
|
内容
●子どもの処方箋がきてもダイジョーブ‼
●子どもの疾患・薬・薬剤師業務をまるっと解説!
本書は、病院・クリニックなどの診療で、これだけは押さえておきたい代表的な15の疾患の解説に加え、それらの処方箋を持参した患児と保護者へのアプローチ方法を症例ベースで薬物治療と併せて解説しています。さらに、薬を嫌がる子どもへの服薬指導や服用方法の工夫、調剤のコツ、誤投与を避けるための薬の管理方法、急な体調不良への対応など、小児科領域特有の問題への対応方法も解説。また、予防接種、妊娠中・授乳中の薬の注意点など、保護者に知っておいてほしい知識、小児在宅医療への対応方法も紹介しています。
この1冊で、小児科からの処方箋に関連する疾患・薬物療法・服薬指導・調剤業務・在宅業務業務のすべてがわかります。子どもの処方箋に慣れていない薬局薬剤師におススメです!
※ 「ゆるり小児科」の紹介動画はコチラ
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目次
第 1 章 処方箋が来たらどうする? 子どもの病気×よくある処方
<小児喘息>
①小児喘息
福家 辰樹
②小児喘息の処方箋を受け取ったら〜幼児期編〜
青野 珠可,石黒 奈緒,馬場 元博,三浦 哲也,上荷 裕広
③小児喘息の処方箋を受け取ったら〜学童期編〜
石黒 奈緒,青野 珠可,馬場 元博,三浦 哲也,上荷 裕広
<アトピー性皮膚炎>
④アトピー性皮膚炎
野﨑 誠
⑤アトピー性皮膚炎の処方箋を受け取ったら
馬場 元博,三浦 哲也,石黒 奈緒,青野 珠可,上荷 裕広
<小児急性中耳炎>
⑥小児急性中耳炎
髙田 菜月,守本 倫子
⑦小児急性中耳炎の処方箋を受け取ったら
川名 三知代,江藤 不二子
<風邪>
⑧風邪
田中 敏博
⑨風邪の処方箋を受け取ったら
遠藤 美緒
<溶連菌感染症>
⑩溶連菌感染症
日馬 由貴
⑪溶連菌感染症の処方箋を受け取ったら
鈴木 康大,江藤 不二子
<流行性感染症>
⑫おたふくかぜ
岡本 光宏
⑬水疱瘡
岡本 光宏
⑭手足口病
岡本 光宏
⑮りんご病
岡本 光宏
⑯プール熱
岡本 光宏
⑰結膜炎
岡本 光宏
⑱とびひ
岡本 光宏
<てんかん>
⑲てんかん
是松 聖悟
⑳てんかんの処方箋を受け取ったら
松本 康弘
<こころの病気>
㉑子どものこころの病気
石﨑 優子
㉒注意欠如多動症(ADHD)
岡本 光宏
㉓こころの病気の処方箋を受け取ったら
小原 真美
㉔自閉スペクトラム症
岡本 光宏
第 2 章 一覧表でサッと確認! 子どもの頻用薬
奥村 俊一,信安 恵見,川下 晃代,石川 洋一
・本章の読み方
①解熱鎮痛薬
②抗菌薬
③抗ウイルス薬
④鎮咳去痰薬・気管支喘息治療薬など
⑤抗アレルギー薬
⑥下剤,整腸薬,消化器系薬
⑦ADHD 治療薬
⑧抗てんかん薬
⑨糖尿病治療薬:インスリン
⑩消化性潰瘍治療薬
⑪睡眠薬,鎮静薬
⑫こころの薬
第 3 章 これ以上どうしたら? お薬を嫌がる子どもへの対応
<服薬テクニック>
①子どもの服薬
松本 康弘
②飲みやすい味のものに混ぜる・混ぜない・混ぜてはいけない
三浦 哲也
③隠す・見せる・言い聞かせる
鳥巣 啓子
④剤形を変える
遠藤 美緒
⑤後発医薬品に変える
上荷 裕広
<服薬テクニック以外の方法>
⑥子どもへの服薬指導
大山 かがり
⑦服薬時間の工夫
鳥巣 啓子
⑧保護者への服薬指導
大黒 幸恵
第 4 章 大人とはここが違う! 子どもの薬の調剤
<調剤>
①賦形剤の考え方
佐々木 なぎ,山谷 明正
②散剤・錠剤粉砕,脱カプセル
長谷川 彩薫,山谷 明正
③配合変化
柳下 祥子,山谷 明正
④貯法
吉川 望美,山谷 明正
第 5 章 ママ・パパがよろこぶホームケアのお悩み相談
<子どもの具合が悪くなったら>
①急な体調不良時の対応
小口 暁子
②OTC 医薬品を買いに来たら
小口 暁子
③家にある薬は飲ませていい?
小口 暁子
<薬の管理>
④家庭での薬の保管と管理
大黒 幸恵
⑤ 誤飲させないための管理
大黒 幸恵
⑥飲み忘れないための管理
大黒 幸恵
<あらかじめ知っておきたいこと>
⑦予防接種
太田 文夫
⑧妊娠中,授乳中の薬の考え方
宇野 千晶,八鍬 奈穂
第 6 章 ゼロから教えて! 子どもの在宅医療
<小児在宅医療>
①小児在宅医療を始めてみたい人へ
小野 智之,小野寺 美琴
<栄養管理>
②小児在宅医療の栄養管理のポイント
辻本 若菜,松野 頌平
<症例>
③小児在宅医療の症例
川名 三知代
④小児在宅患者に多くみられる特性と注意点
佐藤 直哉
<薬薬連携>
⑤病院薬剤師による退院支援〜小児在宅への移行における薬局薬剤師との連携〜
笠原 庸子
付 録
・学会・勉強会に関するまとめ飯田 祥男
Column
①ジアゼパム坐剤とアセトアミノフェン坐剤は
②どっちを先に使う?
③坐薬の切断は?
④AWaRe 分類とは
⑤子どもに薬を飲んでもらうテクニック
⑥抗ヒスタミン薬の鎮静性
⑦ADHD 適正流通管理システムとは
⑧抗てんかん薬でのTDMで大切なこと〜非線形性や効果確認以外にもう一言付け加えてほしいこと〜
⑨カルニチン欠乏について
⑩漢方薬を飲みたがらない子にはどのように対応するか
⑪HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン
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序文
本書『ゆるりとはじめる小児科の1 冊目』は,現場で必ず役に立つ小児薬物療法の基本の1 冊を目指して作成しました。そのため,今後の薬局に求められる小児の疾患・薬物療法・調剤業務・在宅業務に関連する知識の全てを無駄なく盛り込みました。
近年,わが国では成育基本法のスタートによって,成育すなわち小児と妊婦,その家族に向けた医療支援を推進していく方向に大きく舵が切られています。それを薬物療法の面から支えるために期待されているのが薬剤師です。しかしながら小児の年齢ごとの特性や小児期に特有な疾患が分からなければ,医薬品の知識だけでその期待に答えることはできません。
そこで本書では病院・クリニックなどの診療で,これだけは知っておきたいという疾患を選び,第一線の著名な医師の先生に疾患・治療・薬剤師から保護者に伝えてほしいことを執筆いただきました。疾患ごとの薬物療法の実務的なポイントは現場の薬剤師の先生に執筆いただきました。
処方せん調剤時の具体的な薬物チェックに向けては,医薬品名から小児薬用量や注意点,服薬指導児のポイントをその場で確認することができるように「一覧表でサッと確認! 子どもの頻用薬」の章を設けました。
そして,小児科領域の現場の調剤や服薬指導など,薬剤師業務を幅広く取り上げ,それぞれ専門の薬剤師の先生に執筆いただきました。読者の先生方が一番困る「お薬を嫌がる子どもへの対応」についても,しっかり対応しています。
特に国が力を入れている地域医療で,今後対応が増えると予想される小児在宅・訪問指導・医療的ケア児についてもその現状と対応をよく理解できるように専門家に解説をお願いしました。在宅医療では重要な点となる栄養管理についても大きな学びがあります。
本書を手元に置いて日々お読みいただき,地域や施設のさまざまな医療チームと連携して,子どもたちに最高の小児薬物療法を届けて行きましょう。力を合わせて一緒にがんばりましょう!
2024年8月
明治薬科大学特任教授
石川 洋一
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