初めの一歩は絵で学ぶ 免疫学
「わたしの体」をまもる仕組み
商品コード |
46540 |
編著 |
田中 稔之/著 |
判型 |
A5判 |
発行日 |
2016年8月 |
ページ |
252頁 |
定価 |
¥1,980(税込) |
在庫 |
|
内容
●複雑な免疫の仕組みにつまずいてしまった方にこそおすすめ! 本当にわかりやすい、免疫学の入門書!
マクロファージ、樹状細胞、B細胞、T細胞、NK細胞、マスト細胞、好中球、好酸球、好塩基球……「わたしの体」のなかの免疫部隊(白血球)が、悪い敵(病原体)から「わたしの体」をまもるために、激しい戦いを繰り広げます! 怪しいとみたら片っ端から食べるやつ、戦う武器をつくるやつ、仲間を呼びに走るやつ、殺し屋として働くやつ、仲間が働きやすいように助けるやつ……と役割分担はさまざま。変身したり、パワーアップしたり、クローン増殖したりと、あの手この手で病原体退治に奔走します。ところが、一致団結していたはずの免疫部隊のなかから、「わたしの体」を攻撃するやつが現れて……。
わかりやすいイラストとかみ砕いた解説で繰り広げられるスピーディな展開に、ハラハラドキドキが止まらない! 読み終えるころには、複雑なはずの免疫学の基礎がすんなりと頭に入っています!
※訂正情報
・2019年9月30日
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目次
第1部 教えて、わたしのまもり方
第1章 「免疫」って、何してるの?:「わたしの体」と免疫
第2章 免疫部隊の仲間たち:免疫反応で働く細胞
第3章 急いで急いで、大変だ!:生体のバリアと自然免疫による防御
第4章 じっくりしっかり、大活躍:適応免疫の基本ルール
第2部 教えて、免疫部隊のひみつ
第5章 免疫部隊の生い立ちと強くて優しいひみつ:リンパ球の多様性と自己寛容の成り立ち
第6章 免疫部隊の基地と移動のひみつ:リンパ組織とリンパ球の移動
第7章 抗体ミサイルのひみつ:B 細胞による抗体の産生とその働き
第8章 相手を見きわめるT細胞のひみつ:病原体に応じたT細胞の分業と働き
第3部 てんやわんやの、免疫部隊
第9章 免疫部隊は大さわぎ:免疫が原因となる病気(アレルギー、自己免疫疾患、免疫不全症)
第10章 「わたしの体」ウォーズ:免疫応答の人為的な制御(がん免疫・移植免疫)
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序文
この本は免疫の全体像をつかむための本です。
私たちのまわりには、目に見えない病原体が渦巻いています。「免疫」はこのような環境に住む私たちをまもる、生きていくうえで不可欠の仕組みです。「免疫」が適切に働かなければ、私たちはたちどころに病原体に侵略されてしまいます。一方で「免疫」が暴走すると、アレルギーや自分の体を攻撃する自己免疫疾患を引き起こしてしまいます。
免疫の仕組みはとてもよくできていて、それは見事なばかりです。けれども勉強を始めたばかりの皆さんにはそれがとても複雑に感じられて、「いま何を勉強しているのだっけ?」と道に迷いそうな気分になることがあるかもしれません。この本では免疫の仕組みを「体をまもる防衛部隊」にたとえ、「わたし」と「はかせ」の対話を通じてわかりやすく解説します。そして、免疫学について「押さえておこう」というポイントを、見開きで1項目が完結するようにイラストを活用しながら説明します。また章末の “Lecture Plus” では、一歩踏み込んだ説明を加えます。この本といっしょに勉強をスタートすることで、免疫学の専門的な教科書もずっと親しみやすいものになることと思います。
この本は、3部構成になっています。
第1部では、免疫学の「考え方の要点」を解説します。免疫系は、いくつかの異なる方法で体をまもっています。まずこれを整理して理解します。
第2部では、免疫系を理解するために必要な「鍵となる知識」を整理します。そして、免疫反応の特徴と免疫反応の全体像を見渡します。
第3部では、免疫と病気の関連を扱います。「アレルギー」「自己免疫疾患」「がん」「臓器移植」などが対象です。
本書を通じて免疫学の面白さを味わっていただければ、とても嬉しく思います。それでは、お話を始めましょう。
平成28 年8 月 海を望む神戸のキャンパスにて
田中 稔之
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