消毒薬の選び方・使い方

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消毒薬の選び方・使い方

商品コード 45611
編著 尾家 重治(山口大学病院薬剤部 准教授)/著
判型 B5判
発行日 2014年3月
ページ 204頁
定価 ¥3,300(税込)
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内容

消毒薬のエキスパートが徹底解説
これ1冊あれば消毒薬の選び方・使い方はすべてわかる!

院内感染対策に欠かせない消毒薬、みなさんは正しく使えていますか?
本書は、消毒薬のエキスパートである著者が、消毒薬の特徴を踏まえたうえで、微生物、人体、器材に応じてどの消毒薬を選択・使用すればいいかを徹底解説。豊富なイラストや写真に加え、基礎と臨床を知り尽くした著者にしか書けない、最上のエビデンスが余すところなく紹介されています。薬剤師・看護師・医師、誰にとってもベストの1冊です。

 

※訂正情報

2014年4月18日

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目次

第1章 消毒薬の基本を知る
 1.滅菌・消毒の基本
(1)主な滅菌法・消毒法
(2)消毒における注意ポイント

第2章 押さえておきたい消毒薬の特徴
 1.高水準消毒薬
(1)どんなときに使うか?
(2)使用時の注意ポイント
(3)使用期限と廃棄方法のチェック
(4)誤った使用例
2.中水準消毒薬:次亜塩素酸ナトリウム
(1)どんなときに使うか?
(2)使用時の注意ポイント
(3)使用期限のチェック
(4)誤った使用例
3.中水準消毒薬:ポビドンヨード
(1)どんなときに使うか?
(2)使用時の注意ポイント
(3)使用期限のチェック
(4)誤った使用例
4.中水準消毒薬:アルコール
(1)どんなときに使うか?
(2)使用時の注意ポイント
(3)使用期限のチェック
(4)誤った使用例
5.低水準消毒薬
(1)どんなときに使うか?
(2)使用上の注意ポイント
(3)使用期限のチェック
6.低水準消毒薬の誤った使用例
× ベンザルコニウム塩化物やクロルヘキシジンの含浸綿で注射剤のバイアルを消毒する
× ベンザルコニウム塩化物液やクロルヘキシジン液をつぎ足し使用する
× 足拭きマットにベンザルコニウム塩化物をしみ込ませて使用する
× 気管内吸引チューブの浸漬用消毒薬として低水準消毒薬を単剤使用する
× 消毒薬の口切りを行う
× ベンザルコニウム塩化物や両性界面活性剤で胃ファイバースコープを消毒する
× 両性界面活性剤とママレモンなどの洗剤を混合使用する
× ベンザルコニウム塩化物液を患者の手の届く流し台に放置する
7.消毒薬の使用期限は?
(1)高水準消毒薬
(2)次亜塩素酸ナトリウム
(3)ポビドンヨード
(4)アルコール
(5)クロルヘキシジン,ベンザルコニウム塩化物,ベンゼトニウム塩化物,両性界面活性剤,アクリノール
(6)オキシドール(過酸化水素)
8.事例から学ぶ消毒薬のリスクマネジメント
(1)細菌汚染による感染
(2)適用濃度の誤りによる有害事象
(3)内視鏡への残留による化学熱傷(損傷)
(4)長時間接触による化学熱傷(損傷)
(5)取り間違えによる化学熱傷(損傷)
(6)引火による熱傷
(7)誤飲中毒

第3章 微生物からみた消毒のポイント
 1.ウイルスの消毒:ノロウイルス,B型肝炎ウイルス,C型肝炎ウイルス,HIV,アデノウイルス
(1)ノロウイルス
(2)B型肝炎ウイルス,C型肝炎ウイルス,HIV
(3)アデノウイルス
2.細菌の消毒(1)MRSA,多剤耐性緑膿菌
(1)MRSA
(2)多剤耐性緑膿菌(MDRP)
3.細菌の消毒(2)腸管出血性大腸菌,多剤耐性アシネトバクター
(1)腸管出血性大腸菌
(2)多剤耐性アシネトバクター
4.細菌の消毒(3)芽胞(枯草菌,セレウス菌,炭疽菌,クロストリジウム・ディフィシル)
(1)枯草菌の芽胞
(2)セレウス菌の芽胞
(3)炭疽菌の芽胞
(4)クロストリジウム・ディフィシルの芽胞
5.真菌
(1)アスペルギルス属
(2)白癬菌
(3)カンジダ属
(4)クリプトコッカス・ネオフォルマンス

第4章 人体に対する消毒のポイント
 1.生体消毒
(1)創傷部位
(2)手術野の皮膚
(3)手術野の粘膜
(4)腟・外陰部
(5)口腔
(6)外眼部,結膜嚢
(7)注射部位(血液培養時の注射部位を除く),透析穿刺部位
(8)カテーテル刺入部位,血液培養時の注射部位
(9)生体消毒で特に重要な注意点
2.手指消毒
(1)衛生学的手指衛生のポイント
(2)速乾性手指消毒薬の種類と特徴
(3)手術時手指衛生のポイント
(4)手荒れのデメリット
(5)消毒薬の使用と手洗いの適切な使い分け

第5章 こんなときはどの消毒薬を使う?
 1.環境消毒
(1)環境消毒が必要な感染症とは?
(2)環境に用いる消毒薬
(3)微生物に応じた環境消毒の実際
(4)環境消毒での注意点
2.注射剤の混注(ミキシング)と消毒Q&A
Q1 点滴や注射剤の微生物汚染経路にはどんなパターンがありますか?
Q2 混注室の床消毒は必要ですか?
Q3 混注室に運び入れる輸液製剤の消毒は必要ですか?
Q4 クリーンベンチ内の紫外線照射は必要ですか?
Q5 混注前に手指消毒を行っていますが,さらに手袋の着用は必要ですか?
Q6 輸液製剤の注射針刺入箇所の消毒には何が適していますか?
Q7 そもそも,輸液の注射針刺入箇所の消毒は必要ですか?
Q8 点滴の作り置きは何時間まで可能ですか?
Q9 分割使用が可能なバイアル剤の使用開始後の使用期限は?
Q10 高カロリー輸液の投与にインラインフィルタを用いるべきですか?
3.器材の消毒(1)「食」・「ネブライザー」関連器材
(1)「食」関連器材
(2)「ネブライザー」関連器材
4.器材の消毒(2)「リネン・ベッド」・「処置」関連器材
(1)「リネン・ベッド」関連器材
(2)「処置」関連器材
5.器材の消毒(3)「入浴」・「排泄物」関連器材
(1)「入浴」関連器材
(2)「排泄物」関連器材
6.厨房での消毒
(1)第一選択消毒法は熱
(2)第二選択消毒法は次亜塩素酸ナトリウムやアルコール
(3)厨房における消毒の注意ポイント

付 録
 図  微生物の消毒薬抵抗性の強さと熱・消毒薬の抗菌スペクトル
表1 高水準消毒薬
表2 中水準消毒薬
表3 低水準消毒薬
表4 その他の消毒薬
表5 消毒薬の使用期限
表6 細菌名一覧

索 引

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序文

 院内感染防止は医療現場での最重要事項の1つであり,この対策には薬の専門家である薬剤師の対応が必須です。薬剤師は抗菌薬の適正使用の推進のみならず,消毒薬の適正使用の推進や患者環境の衛生保持などを積極的に行っていく必要があります。
そこで本書では,消毒薬の基礎知識について述べるとともに,生体,環境および器材の消毒法についてまとめました。また,微生物の感染経路とその遮断法にも言及しました。

本書の特徴は次のとおりです。

①有効でかつ安全性にも配慮した消毒法について解説しました。また,著者が経験した「消毒薬の誤った使い方」の具体例を示しました。
②院内感染の原因になる微生物についての必須知識を簡略にまとめるとともに,感染経路の遮断のポイントを示しました。
③山口大学病院の院内感染対策委員会・事務局を長年にわたって担当した経験などから,薬剤師が対処したいポイントをあげました。
④病院薬剤師のみならず,開局薬剤師および学校薬剤師にも役立つ内容となるようにしました。
⑤イラストや図表を多数用いることにより,目で見てわかる工夫を試みました。
本書が皆さまの日常の感染制御の指針となり,業務に役立つことを願っています。

山口大学病院薬剤部 准教授
尾家 重治

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