2012年12月より臨床検査の総合情報誌"The Medical&Test Journal"に連載され、好評を博した「POCTが変える医療と臨床検査」を大幅加筆し、最新の情報を網羅して書籍化しました。
POCT(point of care testing)とは、「被験者のかたわらでリアルタイムに医療従事者が実施し、診断・治療に有益な情報を得る検査」の仕組みのことです。医療機器技術の進歩により、患者や検体が動くのではなく、医療従事者が自在に動いて検査を行い、患者中心の医療提供につなげることを目的としています。
POCT機器の進歩により、臨床検査に求められる「いつでも、どこでも、速く」が実現され、院内における臨床検査の迅速化だけでなく、場所や環境を問わない災害医療の現場や在宅医療においてもその役割が注目されています。
本書では、近年医療機関において急速に普及が進んでいるPOCTを実際に使用する臨床検査技師や医師、看護師、薬剤師など実地医療従事者に対し、臨床検査医・臨床検査技師が、検査項目別のPOCTの現状や特徴、留意点、検査の必須ポイントなどを解説するとともに、POCTの海外での動向、将来展望などについても解説を加えました。また、検査項目別に汎用されるPOCT検査機器の写真を巻頭に掲載しました。