Chernobyl Medical Fund Newsletter (8)


ベラルーシあれこれ

■ 学校制度・徴兵制度

 6歳(日本より1年早い)から就学開始、まず4年間の低学年教育。次いで5年間の高学年教育を継続。終了すると、日本の高等学校に相当する2年間の教育を受ける。

 その後は、各自の希望により大学、あるいは専門学校などの上級コースに進学する。ただし上級への進学を望まない者は、男子に限り、1年半の兵役の義務が待ち受けている。

 また進学した学生は、在学中に2年間の軍事学を必修科目として修得しなければならない。もちろん実習(軍事習練)もある。軍事学は他の教科に比し、重要視されている。

サボったりすると進級できない!

 近年、兵役の義務に関し、政治レベルでの論議がなされているようである。

 本来ならば専門職としての軍事制度を設置した方が、兵力向上のためにはより有効と考えられるが、現時点では、長びく経済不況のため、兵士に対し高い給料を支払うことができない。

 したがって頑強な若者達が集まってこない(今この国の若者の多くは、とにかくお金が欲しいのである)。それ故に、不満足ながらも現在の兵役の義務制度を継続せねばならないとのことである。

 陸続きで外国と接している国々にとっては、やはり自分の国を守るための意識は相当強く、かつ真剣である。

■ 奨学金制度

 ベラルーシ共和国では、公立学校における教育費は無料である。更に大学生に対しては、国家より奨学金が支給される。おもしろいことに、支給額は数段階に区分されており、各自の学業成績により決定される。在学中、もし成績が下降した場合には、奨学金が減額されたりストップすることもある。

 通常、奨学金は1か月1人当たり10ドル程度。ただ、ゴメリやブレストなどのチェルノブイリ事故による高汚染州からの出身者は20ドル支給されている。

 だが男子学生においては、これらの学業補助金がウォッカなどの“酒学金”に消えてゆくとのことである。いずこも同じである!



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