健康相談や服薬指導をする際に、ビタミンをはじめとした栄養素と疾患や薬との関係に関する知識が必要な場面があります。しかしながら大学で学んで以来、情報をアップデートする機会も少ないのが現状です。例えばわが国において、くる病が増加傾向にあるなどこれまでのイメージとは異なってきています。また、抗てんかん薬長期服用患者による葉酸欠乏や、PPI長期服用患者におけるビタミンB12欠乏など、服薬フォローの観点からもビタミンに関する知識を整理しておきたいところです。
本特集では、世界で行われた研究の情報を含め、現在わかっているビタミンと疾患の関係について解説するとともに、服薬フォローやセルフメディケーション、生活習慣病予防に向けた健康指導などを行ううえで必要な知識や考え方について解説します。