2026.03.13

薬剤師も知っておきたいお金のコト|高校教育実質無償化始まります

 みなさんこんにちは。書籍『知らないと絶対損する 薬剤師のためのお金(マネー)の強化書』、愛称「薬マネ」の編集を担当したOです。

 2025年2月の自民党・公明党・日本維新の会による3党合意を受けて議論が進んできた高校授業料の無償化ですが、2026年4月から制度が拡充され、所得制限なしで高校授業料の「実質無償化」が全国で始まります。

 文部科学省の学校基本調査によれば、近年の高等学校等進学率は約99%台と非常に高く、今や高校教育は多くの家庭にとって事実上の標準的な教育段階となっています。

 そこで前回に引き続き、「薬マネ」著者のKeyさんにお話をお伺いします。

編集担当O
今日は「高校教育実質無償化」について教えてください。まず基本からですが、そもそも“実質無償化”とは何を意味しているのでしょうか。

 

Key
端的に言えば、「高校の授業料を国の支援金で賄うことで、家庭の授業料負担を実質的にゼロに近づける政策」です。
ただし、“完全無償”ではなく、対象は原則として授業料のみです。制服代、教材費、修学旅行費、施設費などは含まれません。ここはまず重要なポイントですね。

 

編集担当O
なるほど。「授業料のみ」が基本ということですね。こうした支援制度はいつ頃から始まったのでしょうか。

 

Key
制度の出発点は2010年に始まった高校無償化政策です。現在は「高等学校等就学支援金制度」という仕組みで運用されています。
以前は世帯年収約910万円未満などの所得制限がありましたが、制度改正が段階的に進み、2026年4月からは所得制限が撤廃され、すべての世帯が支援対象となりました。

 


編集担当O
この政策の狙いは何でしょうか。

 

Key
大きく3つあると思います。
1つ目は教育機会の均等。経済的理由で進学を断念させないことですね。
2つ目は少子化対策。教育費の負担軽減は子育て支援策でもあります。
3つ目は人的資本への投資です。
高校進学率はすでに非常に高いわけですが、家庭の経済状況に関係なく教育を受けられる環境を整えることで、社会全体の教育の機会が均等化され、将来の経済成長にもつながると考えられます。

 


編集担当O
今回の改正で何が大きく変わったのでしょうか。

 

Key
最大のポイントは所得制限の撤廃です。
従来は世帯年収によって支援の対象や支援額が決まっていましたが、2026年度からはすべての世帯が支援対象となります。
さらに、私立高校については支援額も拡充され、年間最大45万7,200円まで支援される仕組みになっています。これは私立高校の平均授業料に近い水準です。

 


編集担当O
公立と私立では仕組みが違うのでしょうか?

 

Key
基本構造は同じですが、支援額が異なります。
公立高校の授業料は年間約11万8,800円で、この金額が国の支援金でカバーされるため、公立高校は実質的に授業料ゼロになります。
一方、私立高校は授業料が高いため、最大45万7,200円まで支援されますが、授業料がそれを上回る場合は差額を家庭が負担します。

 


編集担当O
支援金は家庭に振り込まれるのですか?

 

Key
いいえ。ここは誤解されやすいところですが、支援金は学校に直接支給されます。
保護者に現金が振り込まれるわけではなく、学校の授業料請求額から差し引かれる形になります。

 


編集担当O
申請はどのように行うのでしょう。

 

Key
基本は学校を通じて申請します。
入学後の春頃に学校から案内が配布され、オンライン申請システム(e-Shienなど)を利用するケースが多くなっています。
所得制限は撤廃されましたが、制度利用のためには申請手続き自体は必要なので注意が必要です。

 


編集担当O
子の教育費は人生の3大費用の1つです。 「薬マネ」では学費のほか、さまざまなライフイベントについても取り上げていますので、ぜひご一読ください。
  • SECTION 154 子供の教育費(学費)は少なくとも1,255万円 必要
  • SECTION 019 実現したいライフイベントを書き出そう! 主なライフイベントとお金の話
  • CHAPTER 12 ライフイベントとお金の話

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Key

メディカルタックスを立ち上げ、サイト運営・記事執筆を中心に行っている。1986年生まれ。大阪薬科大学(現 大阪医科薬科大学)大学院卒。薬剤師、FP2級、基本情報技術者、簿記2級。現在は製薬企業に勤めながら、副業で個人事業主として株式会社PASSMEDのサイト運営・SEO対策・記事執筆・監修、メディカルライター業に取り組んでいる。著書に『知らないと絶対損する 薬剤師のためのお金(マネー)の強化書』(じほう)、『薬剤師になったら最初に読みたい 大学で教えてくれなかったお金の本』(じほう)、共著『新薬情報オフライン』(金芳堂)。

@key_Pharma_FP

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