2026.03.24

薬剤師も知っておきたいお金のコト|この春、ライフイベントのことを考えてみませんか

 みなさんこんにちは。書籍『知らないと絶対損する 薬剤師のためのお金(マネー)の強化書』、愛称「薬マネ」の編集を担当したOです。

 まだ肌寒い日もありますが、日に日に近づく春の足音が聞こえてきます。春は別れの季節でもあり、新しい出会いの季節でもあります。

 今回は無事国家試験に合格され、薬剤師人生のスタートを切るみなさんにむけ、ライフイベントとお金について、「薬マネ」著者のKeyさんにお話をお伺いします。

編集担当O
ようやく社会人生活がスタートするみなさん、おめでとうございます。新しい職場、新しい人間関係、新生活の準備……それだけでも十分大きな変化ですが、その一方で「お金のこと」はまだ先の話、と感じている方も多いのではないでしょうか。実際、社会人1年目からライフプランニングを意識する必要はあるのでしょうか?

 

Key
結論から言うと、できるだけ早い段階で意識しておくことをおすすめします。もちろん、1年目から完璧な将来設計を作る必要はありません。ただ、「これから先、自分の人生にはどんな出来事があって、そのときどのくらいお金が必要になるのか」という感覚を持っておくことは、薬剤師として安定した生活を送るうえでとても大切です。

薬剤師は比較的収入が安定している職種だと思われがちですし、実際に大きく収入が崩れにくいかもしれませんが、年齢とともに自然に年収が上がり続ける時代ではありません。昇給幅は勤務先によってかなり違うと思います。つまり、「安定しているから大丈夫」と思って何も考えずにいると、将来まとまった支出が来たときに慌てることになりかねません。

 

編集担当O
学生時代は、学費や生活費を親に支えてもらっていた人ですと、自分で長期的なお金を考える機会は少なかったかもしれません。そもそもライフプランニングとは、具体的に何をするものですか?

 

Key
簡単に言えば、自分の未来を見える化する作業です。たとえば、何歳頃にどんな生活をしていたいかを考えて、そのとき必要になりそうなお金を書き出していきます。

たとえば
・何歳くらいで一人暮らしを始めるか
・結婚するかどうか
・子どもをもつか
・車を買うか
・住宅を購入するか
・親の介護が必要になるか
・何歳頃まで働きたいか

こうした出来事をライフイベントとして並べていきます。

これは「結婚しなければならない」「家を買わなければならない」という話ではありません。結婚しない人生もありますし、子どもをもたない人生もあります。自分にとってどんな人生を送りたいかを考えることに意味があると思います。

 


編集担当O
人生の選択肢もかなり多様ですよね。でも、具体的にどんなイベントでお金がかかるのでしょうか。

 

Key
一番わかりやすいのは、「人生の三大費用」です。

まず1つ目が教育費です。子どもが生まれたら、保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と、成長に合わせて教育費がかかります。公立か私立かでも差が大きいですし、塾や習い事も加わります。

2つ目が住宅費です。賃貸を続けるのか、住宅を購入するのかで家計構造が変わります。住宅購入は頭金だけでなく、その後のローン返済、固定資産税、修繕費まで含めて考える必要があります。

3つ目が老後資金です。現役時代は給与がありますが、定年後は年金中心になります。医療費や介護費も増えるので、現役時代から少しずつ準備する必要があります。

さらに三大費用に加えて、
・結婚費用
・出産費用
・車の購入・買い替え
・旅行
・資格取得費用
・親の介護
などが大き目にかかってきそうなお金です。

 


編集担当O
将来の独立開業を考えていれば、その開業資金なんかもありますよね。

 

Key
「今はまだ先」と思える時期から少しずつ準備することが大事です。たとえば新社会人1年目で毎月2万円積み立てるだけでも、10年続けば240万円になります。そこに運用益が加われば、かなり違ってきますよ。

 


編集担当O
ライフイベントが書き出せたら、次にやることはありますか?

 

Key
まず5年分だけでもライフプランニング表を作ってみましょう。

横軸は西暦、
縦軸に
・自分や家族の年齢
・収入
・ライフイベント
・支出
を並べていきます。

 


編集担当O
収入源がひとつの場合は手取り額だけですむけど、月々の支出も把握しておく必要がありますよね。(ざっくりでも大変な作業かも・・・)

 

Key
本当は先に生活費、居住費、保険料といった1カ月間の支出を把握していたほうがいいです。若いときほど支出項目はさほど多くないと思いますし。それに12を掛けてざっくり年間支出としても取っ掛かりとしてはいいと思います。
人生は予定どおりには進まないものですので、ざっくりで十分だと思います。転職するかもしれませんし、結婚時期もわかりません。親の介護が急に始まることもあるかもしれません。ですので、ライフプランニング表は「一度作って完成!」ではなく、1年に一度は見直してみて更新したいものです。

 


編集担当O
「収入-支出=収支」って当たり前のことなのですが、月単位で見ることはあってもこれを「年単位」で見ることって、正直あまり考えたことがなかったです ・・・

 

Key
月単位だと見えにくいですが、年単位だとかなり現実が見えたりしますよ。
たとえば、毎月3万円余るなら年間36万円。
5年で180万円です。
逆に、毎月1万円の無意識な浪費があると5年で60万円です。

こういう見方が将来の住宅頭金や教育費につながっていくと思います。

 


編集担当O
最後に、新社会人薬剤師へメッセージをお願いします!

 

Key
ライフプランニングは、未来を縛るためではなく、未来の選択肢を増やすためにやるものだと思います。お金の見通しがもてる人は、転職も結婚も住宅購入といったライフイベントも落ち着いて判断できます。逆に見通しがもてないと、不安だけが大きくなります。

薬剤師という資格は大きな武器です。その武器を長く活かすためにも、仕事だけでなく、お金と人生の設計も少しずつ学んでいってほしいですね。

 

 


編集担当O
「薬マネ」では具体的なライフプランニング表作成に至るまでの手順をステップを踏んでわかりやすく解説しています。また書籍の購入者にはExcelのライフプランニング作成シートがダウンロードできる特典付きです。ぜひ社会人1年目のこのときにお金のコトを考えるきっかけにしていただければと思います。
  • SECTION 014 【STEP 1】適切な家計管理の習慣化で月の収支を知る
  • SECTION 018 【STEP 2】源泉徴収票と月々の家計管理表から年間の収支を知る
  • SECTION 019 【STEP 3】実現したいライフイベントを書き出そう! 主なライフイベントとお金の話
  • SECTION 020 【STEP 4】あなただけのライフプランニング表を作成する

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薬剤師とお金にまつわる内容を「知る」「貯める」「稼ぐ」「増やす」「使う・ライフイベント」の5つにカテゴライズし、全12CHAPTER/167SECTIONでイラストや漫画を交えながら解説した、知識ゼロからでも理解できる「薬剤師が最初に読みたいお金の本」です。

Key

メディカルタックスを立ち上げ、サイト運営・記事執筆を中心に行っている。1986年生まれ。大阪薬科大学(現 大阪医科薬科大学)大学院卒。薬剤師、FP2級、基本情報技術者、簿記2級。現在は製薬企業に勤めながら、副業で個人事業主として株式会社PASSMEDのサイト運営・SEO対策・記事執筆・監修、メディカルライター業に取り組んでいる。著書に『知らないと絶対損する 薬剤師のためのお金(マネー)の強化書』(じほう)、『薬剤師になったら最初に読みたい 大学で教えてくれなかったお金の本』(じほう)、共著『新薬情報オフライン』(金芳堂)。

@key_Pharma_FP

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