2026.02.17

薬剤師・医療ニュース from じほう[2026年2月下旬]

26年度診療報酬改定を答申――後発品・BS関連で加算新設【中医協】

 中医協は13日の総会で、2026年度診療報酬改定を答申した。医療機関・薬局向けの「地域支援・医薬品供給対応体制加算」や、薬局向けの「バイオ後続品調剤体制加算」が新設される。
 医療機関・薬局向けの「地域支援・医薬品供給対応体制加算」などは、従来の「後発医薬品使用体制加算」や「後発医薬品調剤体制加算」などを廃止する代わりに新設された。「流通改善ガイドライン」を踏まえた安定供給体制を施設基準に盛り込んだ。
 具体的な施設基準として、▽個々の医薬品の価値や流通コストを無視した値引き交渉を慎む▽原則として全ての品目について単品単価交渉をする▽医薬品の流通の効率化や安定供給確保のため、卸売販売業者への頻回配送、休日夜間配送や急配に係る過度な依頼を慎む▽厳格な温度管理を要する医薬品や在庫調整を目的とした医薬品等については、卸売販売業者への返品を慎む―ことと明記した。
 また、「医薬品の流通改善・安定供給の観点から、地域の保険医療機関・保険薬局・医療関係団体と連携し、取り扱う医薬品の品目について、あらかじめ情報共有や事前の合意等に取り組むことが望ましい」とし、事実上、フォーミュラリ推進が努力目標となった。
 後発品の使用促進を目的とした「一般名処方加算」は、従来の点数を減点した上で、バイオ後続品(バイオシミラー=BS)のあるバイオ医薬品の一般名処方を行う場合も、同加算の対象となるよう見直す。
 このほか、新設される「バイオ後続品調剤体制加算」では、BSの調剤を行う体制が整備されている薬局を評価する。

|2026年2月13日・日刊薬業

フィコンパに後発2社、「水和物」なし――6月追補分が承認

 厚生労働省は16日、各社が承認申請中の後発医薬品を一斉に承認する。今回、新規後発品は9成分。このうちエーザイの抗てんかん剤「フィコンパ」(一般名=ペランパネル水和物)の後発品は、高田製薬と共和薬品工業の2社となる。両社の有効成分はペランパネルだが、「水和物」が付いておらず、先発医薬品とは一般名が異なる。
 フィコンパの2024年度売上高は77億円(決算ベース)。厚労省医薬局医薬品審査管理課は日刊薬業の取材に対し、先発と後発で一般名が異なることを認めたが、その理由については「申請の内容は各社の判断によるもの」と述べるにとどめた。DPP-4阻害剤「ジャヌビア」やSGLT2阻害剤「フォシーガ」で見られた、先発品と水和物/無水物などを変えることで特許を回避する戦略なのかどうかは、現時点では不明。


― ビラノアに最多10社、4掛け算定見込み


 アレルギー性疾患治療剤「ビラノア」(ビラスチン)の後発品は最多の10社となる。26年6月に追補収載されれば「内用薬で収載希望が7品目超」という薬価算定ルールに基づき、先発品の4掛けで値付けされる見込み。ビラノアの製造販売元は大鵬薬品工業で、24年度売上高は149億円(決算ベース)。
 ノバルティス ファーマの経口造血刺激剤「レボレード」(エルトロンボパグ オラミン)は、3社が後発品の承認を取る。レボレードの24年売上高は305億円(薬価ベース)。同剤はトロンボポエチン受容体作動剤で、適応症のうち「再生不良性血小板減少症」は再審査期間が残る。そのため「慢性特発性血小板減少性紫斑病」だけの“虫食い”承認となる。
 ファイザーの過活動膀胱・神経因性膀胱治療剤「トビエース」(フェソテロジンフマル酸塩)は、沢井製薬1社だけが後発品の承認を取得する。一部の適応に再審査期間が残るため、後発品が取る適応は限定的。オルガノンの抗ヒスタミン剤「デザレックス」(デスロラタジン)の後発品は3社。販売元である杏林製薬の24年度売上高は96億円(決算ベース)。ヴィアトリス製薬の慢性便秘症治療剤「アミティーザ」(ルビプロストン)の後発品は2社。その他の3成分は、いずれも1社となる。


― 王子ファーマ、国内初承認


 今回の後発品承認で、王子ホールディングスの完全子会社である王子ファーマが国内の第1号製品を得る。先発品はレコルダティ・レア・ディジーズ・ジャパンのホモシスチン尿症治療剤「サイスタダン」(ベタイン)。
 武田薬品工業の本態性血小板血症治療剤「アグリリン」(アナグレリド塩酸塩水和物)の後発品は、沢井製薬が取得する。ユーシービージャパンの抗てんかん剤「ビムパット」(ラコサミド)には、すでに錠剤の後発品があるが、新たに点滴静注製剤の承認を日新製薬が得る。


― AGは最後の5掛け算定


 10月以降に新規収載されるオーソライズド・ジェネリック(AG)は、先発品と同額で薬価算定される。そのためAGが先発品の5掛け算定されるのは、今回が最後になる。ただし、今回の承認品目にAGが含まれているかどうかは明らかになっていない。
 新規を含めた全体の承認数は15成分55品目となる見込み。承認数が多い上位5社は▽日新製薬=9品目▽沢井製薬=8品目▽東和薬品=6品目▽高田製薬、第一三共エスファ=4品目―となる。
 医薬品特許の抵触可否について専門家の意見を聴取するパテントリンケージの「専門委員制度」が25年11月に施行され、今回は制度導入後、初の後発品承認となる。審査管理課は記者団の取材に対し、同制度の活用を認めたものの、詳細は明らかにしていない。

|2026年2月16日・日刊薬業

薬剤師の供給、東京・神奈川など一部に集中――NTTデータ経営研究所、偏在解消は国主導で

 NTTデータ経営研究所(東京都千代田区)は9日までに、薬剤師の都道府県間における地域偏在の実態と、その解消に向けた政策の方向性についてリポートを公表した。東京など一部で薬剤師が過剰となっている一方、不足地域は全国に広く分布していることが明らかになった。
 調査は、都道府県別、2次医療圏別、関東や近畿などの地域別で行われた。その結果、都道府県別では、東京、神奈川などで薬剤師が過剰となっていた。一方、大部分の道府県では、薬剤師が不足。需要に対する供給の割合で見た相対的な不足は福井で最も大きく、不足の絶対数が最も大きかったのは愛知だった。
 地域別で見ると、関東は薬剤師が過剰となっている一方、中部は不足状況が最も深刻だった。ただし、都道府県内を2次医療圏別に見ると、最も偏在が見られたのは東京だった。


― 薬剤師の定着、診療報酬で評価を


 リポートでは、都道府県が策定・実施する医療計画だけでこうした地域偏在を解消することは困難だとし、国がより積極的に関与する必要があると指摘。その上で、不足地域に薬剤師を一時的に呼び込むだけでなく、定着を促すことが重要だと提言した。具体的には、薬剤師の定着を診療報酬上で評価する仕組みの検討や、定着状況を測るKPIの作成、定着というアウトカムが生じた要因などに関する調査研究事業の実施を挙げている。
 また、病院、薬局の薬剤師が仕事選びで重視する上位3項目「業務内容・やりがい」「給与水準」「勤務予定地」について、病院、薬局がこれらを充実させる取り組みを支援することも政策の方向性として示している。
 このほか、薬剤師の充足割合が低い医療機関・薬局同士、または医療機関・薬局の間でのDX(デジタルトランスフォーメーション)化や人による連携・協働を進め、限られた薬剤師数でも医薬品提供体制を維持・確保できる体制づくりを評価する視点も重要だとしている。

|2026年2月9日・PHARMACY NEWSBREAK

薬価基準削除387品目を報告――レニベースやシングレア一部規格も【中医協】

 厚生労働省は13日の中医協総会で、薬価基準から削除する387品目を報告した。いずれも製薬企業から「薬価削除願」が提出されたもので、ACE阻害薬「レニベース」やロイコトリエン受容体拮抗薬「シングレア」の一部規格など、かつての製薬企業の主力品も含まれる。
 387品目のうち多くは後発医薬品で、長期収載品は55品目。いずれも医療上の需要がなくなるなどの理由で、薬価削除プロセス簡素化の仕組みによって企業が削除希望を出し、関係学会と厚労省で了解が得られた品目となる。
 387品目のうち333品目は、薬価削除後も同一成分の他の医薬品が存在する。残り54品目は、他成分で同じ効能で使える代替薬が存在するなどの理由で、医療上の問題が生じないと判断された。
 また387品目のうち386品目は、2026年3月ごろに経過措置に移行する予定。経過措置期間は27年3月末までとなる。
 骨粗鬆症治療剤「テリボン」の後発品である沢井製薬の「テリパラチド皮下注用56.5μg『サワイ』」は、経過措置を設けず3月末に薬価削除する。同剤を巡っては、旭化成ファーマが沢井を相手取り特許侵害訴訟を提起し、25年10月に沢井が旭化成ファーマに和解金40億円を支払うことなどで和解が成立した経緯がある。厚労省医政局医薬産業振興・医療情報企画課によると、特許訴訟の影響で23年9月以降、沢井の製品は販売が停止されており、現時点で市場に在庫は存在していないという。
 このほか、すでに経過措置に移行している品目のうち237品目について、製造販売業者から経過措置期間の延長希望があり、27年3月末まで延長するとの報告もあった。薬価削除の期限を過ぎても使用期限が残る医薬品を有効活用するなどの理由で、企業から延長の申し出があったという。

|2026年2月13日・日刊薬業

指定乱用防止薬、「販売手順書」モデル周知――厚労省、作成GLやQ&A集も

 厚生労働省は9日までに、今年5月施行の改正医薬品医療機器等法で新設する「指定乱用防止医薬品」に関するQ&A集と、日本薬剤師会や日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)が作成した「販売手順書」のモデルや作成ガイドライン(GL)を周知した。指定乱用防止薬を取り扱う店舗には、販売手順書の作成・順守が義務付けられるため、同モデルやGLを参考に準備するよう促している。
 指定乱用防止薬は、18歳未満への複数個・大容量販売・インターネット販売を禁止し、薬剤師や登録販売者による購入者への確認や情報提供を義務化する。陳列場所については、「顧客の手の届かない場所」か、「販売・情報提供を行う場所に専門家を継続的に配置し、その場所から目の届く範囲(7メートル以内)」のいずれかに限定する。


― 専門家の「継続的配置」 手順書に沿えば「一時離席可」


 Q&A集では、情報提供場所に「専門家を継続的に配置」する場合、あらかじめ定めた手順書に沿っていれば、当該専門家が「短時間の一時的な離席をすることは可能」と明記した。
 JACDSのGLでは、一時的に離れることが想定される具体例として、▽求めに応じた医薬品の場所案内▽レジなどで購入者からの質問や情報提供に対応する場合▽商品補充▽棚卸業務▽給水やトイレ使用といった短時間の休憩―などを挙げ、手順書への記載を検討するよう促している。


― 「注意すべき人物」共有も


 また、販売手順を図式化した「フロー図」も示した。専門家が乱用の恐れがあると判断した「注意すべき人物」については、帳簿などに申し送り事項としてその人物の特徴を記載し、販売者間で共有するとしている。
 日薬の手順書モデルでは、購入者への情報提供に活用できるフリップや確認シート、販売記録用紙のひな型も示している。

|2026年2月9日・PHARMACY NEWSBREAK

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