『薬問 薬剤師国家試験のための薬理 一問一答問題集』刊行記念インタビュー ──木元貴祥先生

薬剤師国家試験に向けた薬理学の学習では、「覚えることが多すぎる」「勉強しているのに点数につながらない」と悩む薬学生も少なくありません。
そのような薬学生に向けて、2026年4月に刊行されたのが、『薬学生のための薬単 試験にでる医薬品暗記帳』(以下、『薬単』)です。
そしてこのたび、その姉妹書となる『薬問 薬剤師国家試験のための薬理 一問一答問題集』(以下、『薬問』)が刊行されました。
『薬単』で知識を整理し、『薬問』で問題を解いて確認する――。2冊を組み合わせることで、暗記した知識を「実際に使える知識」へと変えていくことができます。
今回は『薬問』の刊行にあたり、編集担当Oが著者の木元貴祥先生に、本書を企画した背景や制作でこだわったポイント、そして『薬単』との効果的な使い方について伺いました。
「薬単とペアで使える問題集がほしい」という声から


『薬単』のように知識を整理して覚える教材だけでなく、「覚えた内容をすぐに確認できる問題集がほしい」「短時間で何度も繰り返せる教材がほしい」という声を以前から多くいただいていました。
薬理学の勉強では、知識をインプットすることはもちろん大切です。ただ、覚えたつもりになっていても、実際に問題として問われると答えられないことがあります。
そこで、「覚える」ための『薬単』に対して、「確認する」「答えられるようにする」ための『薬問』をつくりたいと考えました。
『薬単』で知識を整理し、『薬問』でその知識をアウトプットする。この2冊がセットになることで、より効率的な学習ができると考えています。
目指したのは「最短で得点につながる」問題集


薬理学の範囲は膨大ではあるのですが、そのすべてが同じ頻度で国家試験に出題されるわけではありません。そこで『薬問』では、国家試験の過去問を分析し、頻出事項や近年の出題傾向を踏まえて問題を厳選しました。逆に、長年出題されていない内容や、学習に時間がかかるかつ得点につながりにくい内容については割愛しています。
「全てを完璧に覚える」ことを目標にするのではなく、まずは国家試験において得点に直結する知識を、確実に身につけるための問題集を目指しました。
実践問題も「一問一答」に再構成


薬学生のみなさんには、講義や実習で非常に忙しいなかで、少しの時間でも有効に使ってほしいと思います。一問一答なら移動時間などのわずかな隙間時間でもテンポよく問題を解くことができます。
また、『薬問』では、通常の選択問題だけでなく、国家試験の実践問題で問われるポイントについても、一問一答形式で確認できるようにしています。
実践問題は、1問を解くために多くの文章を読まなければならないことがあります。しかし、その問題で本当に問われている知識を取り出してみると、「この薬はどの受容体に作用するのか」「この作用機序では何が起こるのか」といった、比較的短い文章に整理できることも少なくありません。
そのため、『薬問』では実践問題のポイントを短い問題文へと再構成しています。
短時間で問題を解きながら、「この内容はこういう形で問われるのか」ということを確認できるようにしています。
「何が違うのか」が一目でわかる工夫


例えば、受容体を「刺激する」のか「遮断する」のか、という違いだけで正誤が変わる問題がたくさんあります。
問題を間違えたときに、解説を読んでも「結局、何を間違えたのだろう」となってしまうと、次もまた同じ問題で間違えてしまいます。
そこで『薬問』では、間違えやすいポイントや重要な部分を赤字にしています。
正誤問題でも、「間違っている」ということだけを確認するのではなく、「どこをどう直せば正しい文章になるのか」を理解することが大切です。
一問一答は単純に答え合わせをするためのものではなく、問題を通じて知識を修正し、整理するためのツールでもあります。試験前には赤シートを使って右ページの解説文だけをチェックするといった使い方もできるようにしています。

「できる・できない」を見える化する


そこで、問題ごとに重要度を示すことで、まず押さえるべき問題を把握できるようにしています。
例えば、★★★の問題で間違えることが多ければ、そこは国家試験に向けて優先的に復習したほうがいいです。逆に、重要な問題を確実に解けるようになってきたら、より細かい知識の確認へ進むことができます。
また、問題の横にはチェックボックスも設けています。「知っている」「知らない」だけでなく、「一度間違えた」「もう一度確認したい」といった形で、自分の学習状況を記録してほしいと思います。問題集は1回解いて終わりではありません。
『薬問』は、何周も繰り返すことで、自分の弱点が見えてくるような使い方をしてもらいたいと思っています。
薬理学の基礎から、新傾向まで

「第16章 新傾向&出題予想問題」について教えてください。




『薬単』でインプット、『薬問』でアウトプット


『薬単』では、薬剤師国家試験で重要となる医薬品について、適応、作用機序、副作用のポイントを整理しています。例えば、「この薬はβ1受容体を遮断する」「この薬はM3受容体を刺激する」と覚えたとします。そこで『薬問』を解いて、「では、その作用によってどのような薬理作用が現れるのか」「国家試験では別の薬とどのように比較して問われるのか」を確認する、この往復が非常に大切だと考えています。
「覚えたつもり」を「答えられる」に変える


『薬単』で知識をインプットして、『薬問』でアウトプットすることで、「本当に覚えられているか」を確認できます。そして、問題を間違えたら『薬単』に戻る。 この繰り返しができることが、2冊を併用する大きなメリットです。


『薬単』と『薬問』を姉妹書として設計したことで、
「知識を確認する」→ 「問題を解く」→「間違えた知識に戻る」
という学習サイクルをスムーズに回せるようになっています。

『薬問』は、いつから使えばいい?


まず、薬理学を学び始めた薬学生なら、講義の復習として使えます。
CBT対策では、重要な知識が身についているかを確認するために使えます。
実務実習の前後には、これまで学んだ薬理を短時間で復習することもできます。
そして6年生の国家試験対策では、苦手分野の確認や、直前期の総復習にも使えます。
一問一答形式なので、まとまった時間が取れないときでも取り組みやすいと思います。
電車での移動時間や、授業の合間などに数ページだけ進める、といった使い方もできます。
まずは1周。そして「間違えた問題」を中心に繰り返す


そして、間違えた問題を中心に2周目、3周目と繰り返していく。
重要なのは、「全部を同じ回数だけ解く」ことではなく、「自分ができないところに時間を使う」ことです。
また、『薬単』と併用する場合は、問題を間違えたときに答えだけを覚えるのではなく、『薬単』に戻って関連する薬をまとめて確認してみてください。
1つの薬を覚えるだけではなく、「同じ薬効群にはどんな薬があるのか」「何が違うのか」を確認すると、知識がつながっていきます。
「薬理が苦手」を得点源に変えるために


しかし、重要なポイントを整理し、繰り返し確認していけば、薬理は得点源にすることができる科目でもあります。
「覚える」→「解く」→「間違いを確認する」→「もう一度覚える」
この繰り返しで、知識は少しずつ確実なものになっていきます。
『薬問』は単独でも使える問題集ですが、より効率よく学習したい方には、ぜひ『薬単』と一緒に使ってほしいですね。
『薬単』で知識を整理し、『薬問』で確認する。この2冊を往復しながら学習することで、「知っている」という状態から、「国家試験で答えられる」という状態へ進んでもらえたらと思います。
『薬問』と『薬単』が、薬学生のみなさんの毎日の学習を支え、国家試験合格につながる力になれば、著者としてこれほど嬉しいことはありません。
『薬問』&『薬単』で、知識を得点力へ

このサイクルを何度も繰り返すことが重要です。
『薬学生のための薬単 試験にでる医薬品暗記帳』は、国家試験で重要となる医薬品の知識を整理し、理解を伴った暗記をサポートする一冊として編集しました。
そして、『薬問 薬剤師国家試験のための薬理 一問一答問題集』は、その知識が本当に身についているかを確認し、試験で答えられる力へとつなげる一冊です。
『薬単』でインプット。『薬問』でアウトプット。
姉妹書を行き来しながら、薬理をぜひ「得点源」へ変えていただければと思います。

薬問
薬剤師国家試験のための薬理 一問一答問題集
定価3,080円(本体2,800円+税10%)
・薬理を最短で「得点源」に。国試で狙うなら、まず8割。
・頻出知識を厳選! 一問一答×重要過去問×新薬予想問題=厳選1,354問
・知識の確認から試験直前の総復習まで幅広く活用できる!
本書『薬問』は、薬剤師国家試験対策に最適な一問一答形式の問題集です。収録問題は薬剤師国家試験の過去問をもとに、頻出事項や近年の出題傾向を踏まえて厳選しています。さらに長年出題されていない内容は見直し、実践問題は要点を押さえた短文問題へ再構成しました。解説は簡潔にまとめ、重要事項は赤字(赤シート対応)で強調するなど、効率よく復習できる工夫を随所に盛り込んでいます。『薬問』単独でも知識の確認から試験直前の総復習まで幅広く活用できますが、より学習効果を高めるためには『薬単』(薬学生のための薬単 2026年4月刊)との併用もおすすめです。『薬単』で整理した知識を『薬問』でアウトプットすることで、知識を確実な得点力へとつなげます。(※本書に赤シートは付属していません。)

薬学生のための薬単
試験にでる医薬品暗記帳
定価3,300円(本体3,000円+税10%)
“丸暗記”で終わらせない,理解を伴う暗記をサポート!
本書は、薬剤師国家試験によく出題される医薬品に絞り、適応・作用機序・主な副作用・ポイントをコンパクトにまとめた単語帳形式の医薬品暗記帳です。国家試験出題基準に基づき、薬効別に868品目を厳選して収載しています。覚えるべき語句を赤字で表示しているため効率よく学習でき、付属の赤シートですぐに暗記を始められます。さらに、出題実績を反映した「重要度」マーク、出題傾向をリサーチした「新傾向」マークを付し、国試出題基準に沿って「適応」「作用機序」などを整理することで、理解を伴った暗記ができるよう編集しています。また、本書から取り外して使えるBook in Bookの付録として、医薬品名の暗記を一気に進められる「薬単mini 高速暗記BOOK」を用意しました。