2025.09.18

薬剤師も知っておきたいお金のコト|ふるさと納税ポイント付与廃止

 みなさんこんにちは。書籍『知らないと絶対損する 薬剤師のためのお金(マネー)の強化書』、愛称「薬マネ」の編集を担当したOです。

 みなさん、ふるさと納税はされたことがあるでしょうか。総務省が令和7年度に実施した「ふるさと納税に関する現況調査結果」によると、令和6年度の受入額は1兆2,728億円で過去最高額となっています。

 自分が生まれ、自分を育ててくれた故郷に恩返しする…という意味合いから「ふるさと納税」という言葉が使われているかと思いますが、正確には寄附金税制のことです。地方と大都市との格差是正、人口減少地域の税収減対策を主な目的とし同制度が始まった2008年4月以降、いろいろと制度の見直しが行われてきましたが、2025年10月から見直されることがあります。

 前回に引き続き「薬マネ」著者のKeyさんにお話をお伺いします。

編集担当O
まずは、ふるさと納税についておさらいをお願いします。

 

Key
簡単に言えば、自分で選んだ自治体に寄附したときに、寄附額から自己負担分2千円を引いた額が所得税と住民税から控除され、寄附額の30%程度相当の返礼品がもらえる、というお得な制度です。例えば3万円の寄附をした場合、寄附額から2千円を引いた2万8千円が控除され、約9千円前後の返礼品がもらえます。
気を付けていただきたいのは、①寄附額には上限があること、②税金から自動で控除されないこと、です。

 

編集担当O
寄附額の上限はどうすればわかりますか?

 

Key
総務省のふるさと納税ポータルサイトでは,全額控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安の表がありますし,寄附金控除額目安の計算シミュレーションができるExcelシートをダウンロードすることもできます。これは給与収入額,家族構成,寄附しようとする額を入れると,控除額と自己負担額が自動計算されます。
そのほか「さとふる」、「楽天ふるさと納税」、「ふるさとチョイス」といった各社ポータルサイトでも控除上限額をシミュレーションできますよ。源泉徴収票がなくてもおおまかな目安額はシミュレーションできますし、源泉徴収票があればもう少し詳しい目安額がわかります。源泉徴収票の情報は去年のものになるかと思いますのでぴったり正確な数字にはなりませんが、年収に大きな変動がないようでしたら十分目安にできると思います。なお、限度額を超えた分は自己負担ということになります。

 


編集担当O
次に税金からは自動で控除されない、ということですが、手続きとしては確定申告になりますか?(少し面倒かも・・・)

 

Key
確定申告のことは以前こちらで説明しましたが、このときふるさと納税は説明を省いていましたよね。確定申告の必要がない人は、「ワンストップ特例制度」という便利な制度がありますので、こちらを利用しましょう。同制度が利用できるのは納税先の自治体数が5か所以内のときで、その都度ワンストップ特例申請書を提出する必要があります。
もし、何らかの事情でワンストップ特例申請後に確定申告を行った場合は、ワンストップ特例申請は無効になりますので、ふるさと納税の控除も確定申告において行う必要があります。

 

Key
ふるさと納税ポータル各社では、マイナンバーカードとスマホがあれば書面ではなくオンラインでの申請で完結することもできますのでかなり手間が省けると思いますよ。
なお、ワンストップ特例制度を使ったときは、所得税からの控除は発生せず、ふるさと納税を行った翌年の6月以降に支払う住民税の減額というかたちで控除されます。ふるさと納税を行ってから間があいてしまいますが、翌年6月頃に会社からもらう住民税決定通知書は念のため確認しておきましょうね。

 


編集担当O
2015年の「ワンストップ特例制度」の導入で、ふるさと納税へのハードルが一気に下がった感がありました。さて、2025年10月からは、どのような変更がなされるのでしょうか。

 

Key
返礼品の地場産品基準については、加工品の原材料が100%地域産であることなど、より厳格な条件が導入されます。しかし、本制度の利用者にとっては、ポータルサイトでのポイント付与が禁止されることのほうが、より大きな影響を感じるかもしれませんね。

 


編集担当O
日常の買物に使っているサイトで手軽にふるさと納税が出来て、自己負担額の2千円をカバーできるポイントが付与されていたので残念過ぎます(泣)

 

Key
きっと、Oさんみたいに思っている人は多くて、9月中に駆け込みでふるさと納税をされる人は多いかもしれませんね・・・
でも、ポイントインセンティブがなくなったとしても、さきほど説明したとおり、ふるさと納税は十分お得な制度だと思います。
なお、クレジットカード決済によるカード会社から付与されるポイントは今回の見直しの対象外です。

 


編集担当O
今回の見直しで、制度本来の主旨に立ち返って、応援したい自治体をじっくり選ぶ、そんな機会として前向きに捉えられたらいいですね。

 

Key
「薬マネ」では以下のSECTIONでふるさと納税を取り上げていますので、もう少し詳しく知りたいかたは、ぜひご一読ください。
  • SECTION 039 節税[9] ふるさと納税 仕組みと限度額を理解しよう
  • SECTION 040 節税[9] ふるさと納税 申告方法と活用法

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Key

メディカルタックスを立ち上げ、サイト運営・記事執筆を中心に行っている。1986年生まれ。大阪薬科大学(現 大阪医科薬科大学)大学院卒。薬剤師、FP2級、基本情報技術者、簿記2級。現在は製薬企業に勤めながら、副業で個人事業主として株式会社PASSMEDのサイト運営・SEO対策・記事執筆・監修、メディカルライター業に取り組んでいる。著書に『知らないと絶対損する 薬剤師のためのお金(マネー)の強化書』(じほう)、『薬剤師になったら最初に読みたい 大学で教えてくれなかったお金の本』(じほう)、共著『新薬情報オフライン』(金芳堂)。

@key_Pharma_FP

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