薬剤師のための生成AI仕事術

ウソみたいに時短・効率化できたCase50

¥3,520

●その仕事、そろそろAIに任せませんか?

 

薬剤師業務を効率化するための生成AIの具体的な使い方について、豊富な実例に沿ってわかりやすく解説した1冊。本書で紹介しているプロンプト(命令・指示)の例は、そのまま生成AIに入力して使用可能。生成AIを使ったことがない人は「こんなに便利なのか!」、普段から使っている人も「こんな使い方があったのか!」と、目からウロコの気づきが満載です。今日からの仕事にぜひ本書をお役立てください。


お知らせ

2025年11月10日 付録のダウンロードは こちら

編著
佐藤 弘康/著
発行日
2025年11月
判型
A5判
ページ数
250頁
商品コード
56884
ISBN
9784840756884
カテゴリ
目次

生成AIビギナーのための基礎知識

1 生成AIの種類と使い分け

2 プロンプト作成のポイント

3 生成AIの落とし穴

 

生成AIで薬剤師の仕事はこんなに楽になる!
ケース別 使いこなしのコツ

Case 0 生成AIを使ってみよう

 

服薬指導・患者コミュニケーション

Case 1 患者の理解レベルに応じた説明文書を作りたい

Case 2 外国人患者向けの薬剤情報提供書を作りたい

Case 3 外国人の患者とコミュニケーションを取りたい

Case 4 患者個別化された服薬指導資料を作りたい

Case 5 患者個別化された服薬カレンダーを作りたい

Case 6 服薬指導チェックリストを作りたい

 

医薬品情報管理・提供

Case 7 薬剤管理指導記録の草案を作りたい

Case 8 医薬品安全性情報を抜粋したい

Case 9 院内・薬局向け DI ニュースを作りたい

Case 10 同効薬一覧表を作りたい

Case 11 インタビューフォームや審査報告書から根拠情報を抽出・要約したい

Case 12 Excel で自動計算する式を作りたい

Case 13 Excel で自動計算してくれるファイルを作りたい

Case 14 採用医薬品の処方傾向を分析したい

Case 15 副作用報告書の草案を作りたい

Case 16 適応外使用に関する情報を検索したい

 

処方監査・薬剤選択支援

Case 17 投与量計算を検算したい

Case 18 持参薬が採用薬で代替可能か調べたい

Case 19 持参薬の代替一覧表を作成したい

Case 20 画像認識機能を持参薬鑑別に活用したい

Case 21 処方薬の併用禁忌・併用注意をチェックしたい

 

医療安全・リスク管理

Case 22 注意すべき名称類似薬剤を抽出したい

Case 23 調剤時のチェックリストを作りたい

Case 24 ハイリスク薬の取り扱いに関する手順書を作りたい

Case 25 インシデントデータを抽出したい

Case 26 インシデント事例を分析したい

 

教育・研修支援

Case 27 症例検討会用の模擬症例を作りたい

Case 28 院内・薬局内に掲示するポスターを作りたい

Case 29 職員研修のプレゼン用スライドを作りたい

Case 30 職員研修用動画を作りたい

Case 31 公開動画の内容を要約したい

 

研究・学術活動

Case 32 診療ガイドラインを要約したい①

Case 33 診療ガイドラインを要約したい②

Case 34 診療ガイドラインの要約を加工したい

Case 35 最新の医薬品情報を自動収集したい

Case 36 毎日1問,出題してほしい

Case 37 作成症例を査読してほしい

Case 38 文献を検索したい①

Case 39 文献を検索したい②

Case 40 英語文献を和訳したい

Case 41 日本語文章を英文に翻訳したい

Case 42 英文抄録を作成したい

Case 43 学会発表の要旨の草案を作りたい

Case 44 学会発表用スライドの草案を作りたい①

Case 45 学会発表用スライドの草案を作りたい②

Case 46 英会話の練習相手が欲しい

 

その他

Case 47 勤務シフト表を作りたい

Case 48 失礼のないメールの文章を作りたい

Case 49 在庫管理の最適化を検討したい

Case 50 最適な訪問ルートとスケジュールを作りたい

 

COLUMN

システムプロンプトとユーザープロンプト

生成 AI の推論機能のワンクッション

言語モデルのパラメータ数

フューショット・プロンプティング(few-shot prompting)

読めないPDF?

計算式の単位に注意

患者 ID は個人情報?

レーベンシュタイン距離って何?

マークダウン方式

動画 URL のセッション情報

トークン

RSSって?

論文作成にどこまで生成 AI を利用してよい?

IMRAD

序文

はじめに

 

 2022年に初代のChatGPTが登場して以来,生成AIは瞬く間に全世界に広がり,今や生活,社会,業務へ浸透しつつあります。一方で,医療においては,生成AIからの誤った回答が大きな影響を与えるという概念から,その利用に対しては消極的でした。

 しかし,最近の生成AIの精度向上はめざましく,今や医療においても,生成AI活用のメリットはデメリットを大きく上回る時代になりました。利用するか・しないかではなく,どのように利用するのがよいのかを生成AIのリスクなど留意点を踏まえて検討していく時代になりつつあると感じます。

 本書では,生成AIをまだ使ったことがない,あるいは使い始めたばかりという方を対象として,現在の生成AIで,どのようなことができるのか,どのような点に留意すればよいのか,どのくらいの精度の回答が得られるのか,について具体的な事例を挙げて解説していきます。

 生成AIを利用している方でも,知識の質問や情報検索での使用が多いのではないでしょうか。今や生成AIは,そのような用途だけにとどまらず,さまざまな課題(タスク)に対して対応することができるようになっています。

 本書では,薬剤師業務を事例として,生成AIの多角的な,かつ具体的な活用方法を紹介しています。しかし,これらは少し工夫をすることで,薬剤師だけに限らず,他の医療従事者や,医療以外の業種の方にもヒントになる内容だと確信しています。

 生成AIは,非常に進歩が速いため,本書で困難であった事例に対しても,今後,より高い精度の回答を出力できるようになるかもしれません。しかし,本書の内容が参考にならなくなることはないでしょう。そのため,本書は将来にわたって,薬剤師業務への生成AI活用のヒントになるものと考えます。

 本書が,少しでも読者のみなさまのお役に立てることができればうれしく思います。

 

2025年10月

 

JA北海道厚生連 網走厚生病院 薬剤科

佐藤 弘康