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ゆっくり解説
医療者の多くが苦手意識をもっている統計学。「初歩からわかりやすく書かれていて、なおかつ実践に使える書籍はないか」。そう思われている方にピッタリの1冊ができました。
帰無仮説やP値といった基本のキから出発する本書は、最後の最後までわかりやすさを保ちつつ、無理なく医学論文を読めるレベルまで導きます。後半の各論では、統計ソフトを使ってみたいと思っている方に役立つ解説も充実しています。
本書の主人公はYouTubeなどでおなじみの霊夢と魔理沙。会話形式なので、あれこれ考えながら楽しく学べること間違いなし! 「本当は統計ができるようになりたい」と思っているあなたのための書籍です。
【総論】
第1章 P値にまつわるいろんな問題
1 帰無仮説
2 P値
3 臨床的治療効果の差
4 例数設計
5 多重検定
第2章 変数の種類と提示
1 変数の種類
2 標準偏差
3 正規分布
4 代表値
5 量的変数の提示方法
第3章 標本と母集団
1 標本平均と母集団平均
2 95%信頼区間
第4章 その他の大事なこと
1 Z値・Z検定
2 標準治療
3 統計ソフト
4 データ入力形式
5 Excelによる解析初歩
6 生成AIによるコード作成
【各論】
第5章 1変数における推定と検定
1 母平均
2 母比率
第6章 2×2クロス集計表
1 クロス集計表
2 2×2クロス集計表総論
3 オッズ比
4 フィッシャーの正確確率検定とχ2検定
5 リスク比
6 リスク差
峯岸 薫先生(横浜市立大学附属病院 次世代臨床研究センター/血液・リウマチ・感染症内科)
医療者にとって統計学は,単なる数字や計算ではなく,臨床の質を向上させ,患者により良い医療を提供するための重要なツールです。実際のデータに触れながら学ぶことが大切ですが,統計を難解に感じられる方も多いでしょう。本書は,「霊夢」と「魔理沙」という親しみやすいキャラクターが,わかりやすく解説するもので,ゲーム感覚で楽しく学べます。
本書の特徴は,複雑な公式や理論に入る前に,統計の基本概念をしっかりと押さえられる点です。初心者でも「これが統計なんだ!」と実感しながら学び,経験者もクイズや問題集を通じて楽しく復習できます。
前半は統計学の総論が展開されており,「帰無仮説」や「P値」,「臨床的治療効果の差」,「例数設計」,「多重検定」などの基礎知識がわかりやすくコンパクトに説明されています。これらを理解したうえで,「変数の種類」や「標準偏差」,「正規分布」など,統計学で頻出する用語についての理解が深まり,さらに「標本と母集団」といった重要な概念も自然に学べるよう工夫されています。その後,統計手法に関する各論へと発展する構成になっています。
「統計が苦手」と感じるのは,統計をあまり使った経験がないからかもしれません。専門書を何度読んでも理解できなかった人でも,本書を通じて統計の原理を学ぶことで,「統計って便利だ!」と実感できるはずです。特に,臨床研究においては,正しい統計手法を用いることが結果の信頼性と再現性を高めます。
最後に,統計学は一朝一夕で習得できるものではありません。日々少しずつ学び続けることで,徐々に自信をもてるようになります。本書で統計を活用するスキルを身につけることで,データの見方が変わり,統計に基づく科学的根拠をもとに医療の意思決定を行う力が身につくでしょう。初学者から経験者まで幅広い読者にとって価値ある一冊です。
臨床統計に関する書籍は数多い。医師が執筆したものはわかりやすさを優先し,統計手法の表面的な説明にとどまることが多い。一方,統計学者によるテキストは数式が多用され,難解な内容となる傾向にある。本書は,臨床統計の初学者である医療従事者が,(i)頻用される基本的な統計手法を理解して論文を読解できること,(ii)頻用される基本的な統計手法を統計ソフトで適切に使えること,(iii)臨床統計解析の背後にある理念を理解してさらなる学習への足がかりとなること,を目指して執筆された。臨床統計の読解に苦労している若手医師,治験論文を理解できない薬剤師,後方視的臨床研究を希望する大学院生,自身のプレゼンテーション内容を十分に理解していないMRを主な読者層として想定している。一通りの解析手法を使いこなしている読者も,本書を通じて新たな洞察を得ることができるだろう。
筆者は長年にわたり実臨床・臨床研究に従事し,大学院生への研究指導やガイドラインの執筆に携わってきた。その経験から,統計に不慣れな臨床研究者がつまずくポイントや間違いのパターンを目の当たりにしてきた。正確な統計手法の選択と解釈は研究の基礎であり,誤った統計の取り扱いは研究論文の却下に直結する。これでは,研究の楽しさが理解できず挫折してしまう。多くの医療従事者は高校時代に高度な数学を習得していたにもかかわらず,臨床統計の基本を理解できていない。その責任は学習者ではなく,指導者とテキストの不在にあると残念に思っていたところ,じほうより今回の執筆のご提案をいただき,ありがたくお受けした。
本書には「Advanced」と題したやや高度な内容を含めている。これには2つの方向性がある。一つは,初学者には困難かもしれないが,中級者に理解してほしい発展的な内容である。本書の当該箇所で未説明の概念を含む解説の場合,1周目での理解が困難と思われるのでAdvanced扱いとしている。
他方は,筆者の説明と他のテキストやインターネット記事との矛盾を解消する補足内容である。統計学では,前提となる仮定設定によって解析手法や説明が異なることがあり,一見すると相互に矛盾している説明に見えてしまうことが頻繁にある。書物間の不一致の解消のために加えている説明には,中級者にも難しいと感じられる箇所もあるが,すべてを理解する必要はない。初学者はAdvancedをすべて無視して読み進めても問題ない。総論は読み物のように読み進めてよいが,各論は統計ソフトを触りながら本書を読み進めていただきたい。
本書が本邦の臨床研究の底上げの一助となることを祈っている。
横浜市立大学附属病院化学療法センター センター長
堀田 信之
医療者の多くが苦手意識をもっている統計学。「初歩からわかりやすく書かれていて、なおかつ実践に使える書籍はないか」。そう思われている方にピッタリの1冊ができました。
帰無仮説やP値といった基本のキから出発する本書は、最後の最後までわかりやすさを保ちつつ、無理なく医学論文を読めるレベルまで導きます。後半の各論では、統計ソフトを使ってみたいと思っている方に役立つ解説も充実しています。
本書の主人公はYouTubeなどでおなじみの霊夢と魔理沙。会話形式なので、あれこれ考えながら楽しく学べること間違いなし! 「本当は統計ができるようになりたい」と思っているあなたのための書籍です。
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