月刊薬事 2024年8月号(Vol.66 No.11)

【特集】ルーチン検査を薬物治療にどう活かす? 気になる異常値&異常所見

¥2,365

●特集 ルーチン検査を薬物治療にどう活かす? 気になる異常値&異常所見

 

企画: 大林 恭子(高崎健康福祉大学薬学部薬学科 教授)

近年、電子カルテの普及により、病棟薬剤師が血液検査などの患者情報にアクセスしやすい環境が整ってきています。安全な薬物治療を支援するためには、異常を見つけたときに必要な情報(身体所見など)を薬剤師自らが収集し、薬剤との関連が疑われる場合は医師へ相談・処方提案を行うなど、適切な対応につなげることが求められます。
本特集では、主にルーチンでとっている検査値について異常を見つけたとき、どのように考えたらよいのか、その後にどのような情報を収集し、適切な治療につなげていくのかについて、薬剤師の目線で解説します。

発行日
2024年8月
判型
A4変型判
ページ数
154頁
商品コード
93626
目次

【特集】ルーチン検査を薬物治療にどう活かす? 気になる異常値&異常所見

■特集にあたって
大林 恭子
■総論
 ●薬剤師が検査値や身体所見から観察・評価する重要性とは?
大林 恭子
■異常値・異常所見へのアプローチはどうする?
 ●全身状態
八島 秀明
 ●腎機能――慢性腎臓病(CKD)患者の重症度分類と腎機能評価
土井 信幸
 ●肝機能
青森 達
 ●貧血
髙橋 雄太
 ●外傷(救急・ICU)
齋藤 靖弘
 ●心機能
橋本 直明、土岐 浩介
 ●細菌感染症
尾田 一貴
 ●電解質異常
平井 利典
 ●動脈血ガス
長嶺 歩
 ●栄養状態
小玉 菜央、井上 裕
 ●血糖値――血糖との決闘回避に向けた備え
藤井 博之

取材
座談会
●モダトレ×グラトレ カンファレンスルーム
――後編 薬学的フォローアップ
梶原 洋文(大分三愛メディカルセンター薬剤部)、浦上 宗治(佐賀大学医学部附属病院感染制御部)

連載
●誰でもデキる臨床研究 リアルワールドデータで学会発表、論文執筆[4]
クリニカルクエスチョンをリサーチクエスチョンに変えるには?
豕瀬 諒
●領域別薬剤師ケースカンファレンス from KYOTO[10]
集中治療領域 集中治療室における術後せん妄患者へ薬剤師ができる介入は!?
岩内 大佑
●振り返れば国試[14]
初めてEGFR阻害薬を使用する患者さんへの服薬指導のポイントは?
下村 直樹
●つながる検査と薬[14](完)
甲状腺機能低下症を背景にもつ鉄欠乏性貧血患者
村田真由子
●添付文書からRMP、審査報告書まで 新薬ななめ読み[46]
フォゼベルⓇ錠 5mg・10mg・20mg・30mg(テナパノル塩酸塩)
鈴木 信也
●総合診療医が教える。外来薬物療法ケースカンファレンス[30]
左室駆出率(LVEF)の低下した慢性心不全(HFrEF)に降圧薬として推奨されていない薬剤はどれか?
石井 義洋
●ジャーナルクラブの広場
鈴木慎一郎/齊藤 順平/鈴木 大介/花井 雄貴/桑原 秀徳/鈴木 正論/
Melek Hursid、Lisa Holle、鈴木 真也/木村 友絵、木村 利美

その他
●今月の読者プレゼント
●News Lab.
●学会&研修会カレンダー
●次号予告・編集部より

次号予告

【特集】臨床での疑問にこたえる 統計データの読み方、使い方

◆企画:岡田 直人(山口大学医学部附属病院薬剤部)

■基礎編:もう一度おさらい! 統計データの読み方

 ●○○検定ってなに? と聞かれたら――統計検定の種類、統計量の尺度

 ●有意差ってなに? と聞かれたら――有意差、p値、信頼区間

 ●リスクってなに? と聞かれたら――相対リスク、絶対リスク、オッズ比、ハザード比

 ●研究デザインってなに? と聞かれたら――症例対照研究、コホート研究、ランダム化比較試験、前向き研究、後ろ向き研究、メタアナリシス

 ●信頼できるエビデンスってなに? と聞かれたら――文献検索、バイアス、図表の読み方

■実践編:ケーススタディから学ぶ臨床での問題・疑問へのアプローチ

 ●この抗菌薬はいつまで投与すればよいの?

 ●この抗がん薬でどのくらい生命予後が変わるの?

 ●副作用に対する支持療法のエビデンスはあるの?

 ●もしかして、これって副作用?

 ●2つの文献の結論が真逆の主張をしている場合はどうするの?

■挑戦編:臨床で見つけた疑問を研究につなげるためのお作法

 ●カルテデータを用いた研究を実施するときのお作法

 ●メタアナリシスを実施するときのお作法

 ●アンケートを用いた研究を実施するときのお作法