小児薬物療法テキストブック

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小児薬物療法テキストブック

商品コード 50103
編著 板橋 家頭夫/総監
石川 洋一、河田 興、冨家 俊弥/監
日本小児臨床薬理学会教育委員会/編
判型 B5判
発行日 2017年9月
ページ 276頁
定価 ¥3,960(税込)
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内容

●1冊でまるごと解説 小児の薬物療法

高度な専門知識が求められる小児の薬物療法において、有効で安全な治療を行うためには薬剤の専門家である薬剤師は欠かせません。本書では小児の薬物療法で薬剤師に必要な知識について、小児科学の基礎知識から主な疾患の病態と薬物治療、服薬指導のコツや薬剤業務まで、そのすべてを体系的に1冊にまとめました。

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目次

第1章 基礎知識
 小児薬物療法における薬剤師の役割
小児科学概論
発生と発育・生体の変化と小児薬物動態
小児薬用量の考え方
小児臨床検査値の考え方

第2章 疾患と薬剤
 新生児疾患
精神・神経疾患
脱水症
糖尿病
アトピー性皮膚炎、食物アレルギー
気管支喘息、アレルギー性鼻炎
ウイルス感染症
細菌感染症
川崎病
悪性腫瘍
腎疾患

第3章 薬剤業務
 微量調剤、希釈調剤、粉砕調剤
注射薬調剤、製剤
TDM

第4章 服薬指導
 発達段階の特徴を踏まえたコミュニケーションのポイント
服薬指導のポイント
感冒薬、抗菌薬、抗真菌薬、抗ウイルス薬の知識と指導法
ステロイド吸入薬・抗アレルギー薬の知識と指導法
ステロイド外用薬の知識と指導法

第5章 栄養
 母乳育児(授乳)・離乳・母乳育児と薬剤
経腸栄養と経静脈栄養

第6章 地域医療
 小児のプライマリケアと対症療法薬
学校薬剤師の役割

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序文

“ 子どもは大人のミニチュアではない ”。小児医療を学ぶ学生が最初に教えられる言葉です。私も学生時代に小児科学の教授からそのように教えられ、そして私自身も授業の冒頭で話します。この意味するところは、小児期は成長・発達の過程であることを念頭において診療にあたらねばならないということです。また、小児期の区分ごとにも特有の疾患があり、さらに疾患も多岐にわたっているという点や、診療を行ううえでは保護者に病期のことや診療内容を説明し理解してもらうことも必要であるなど、小児医療には成人とは異なった特徴があります。薬剤師であれば、発達過程の特性に合わせた薬剤や剤形の選択、調剤も考慮しなければなりません。さらに、服薬アドヒアランスを向上させるために小児の心理・行動特性を理解した服薬指導も重要となります。
近年、チーム医療の推進に伴い、病院では薬剤師が小児病棟や NICU で業務を行う機会が増加しています。また、保険薬局においても医療連携や地域連携のもと、薬剤師が小児の薬物療法の一翼を担うようになってきました。今後ますます高度化する小児医療において、安全で効果的な薬物療法には薬剤師の活躍が不可欠であることは明らかです。しかしながら、これまで薬剤師のための小児医療に関する書籍は薬剤業務や薬用量に関するものが多く、薬物療法について幅広く解説したものはありませんでした。そこで、日本小児臨床薬理学会教育委員会では、小児医療の分野に関心をもっていただき薬物療法のスペシャリストとして参加していただくことを目的に、薬剤師のための入門書として本書を上梓しました。わが国を代表する医師・薬剤師の専門家によって、膨大な小児医療の知識のうち薬剤師に必要なエッセンスを平易に解説されています。本書は日本小児臨床薬理学会と日本薬剤師研修センターが認定する「小児薬物療法認定薬剤師制度」の研修内容と重なっている部分もあり、認定の取得を目指される方にもふさわしい内容となっています。ぜひ本書を活用していただき、小児の医療チームの一翼を担っていただきたいと思います。

2017 年 9 月

日本小児臨床薬理学会教育委員会 委員長
昭和大学医学部小児科学講座 主任教授
板橋 家頭夫
 

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