連携ツールの強化書
9疾患から始める簡単フォローアップ術
商品コード |
55245 |
編著 |
京都府病院薬剤師会/監 |
判型 |
B5判 |
発行日 |
2023年9月 |
ページ |
264頁 |
定価 |
¥4,400(税込) |
在庫 |
|
内容
●30の症例解説でフォローアップがすぐに学べる!
●すぐに使える7種類のフォローアップシートで即実践!
地域医療計画のなかで重点的な取り組みが期待されている5疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病、精神疾患)に焦点を当て、薬剤師が服薬期間中に外来患者への積極的かつ効果的な介入ができるように、30の症例における具体的な介入方法の解説、フォローアップシートの作成例を紹介しています。
直ちに実践につながるように7種類のフォローアップシート(抗がん薬、鎮痛薬、心不全治療薬、血栓症治療薬、糖尿病治療薬、慢性腎臓病治療薬、精神神経用薬)が専用ウェブサイトからダウンロードできます。フォローアップをどのように進めたらよいのかわからない、何をフォローアップすればよいのかわからない方にもお勧めです。
※ 訂正情報
・ 2023年12月26日
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目次
ChapterⅠ がん ● Cancer
1.がん薬物療法
がん薬物療法のFollow Up Point
症例① S-1療法
症例② FOLFIRI+ベバシズマブ療法
症例③ ドセタキセル+プレドニゾロン療法
症例④ アファチニブ療法
症例⑤ レンバチニブ療法
症例⑥ アベマシクリブ+フルベストラント療法
症例⑦ ニボルマブ療法
2.がん性疼痛
がん性疼痛のFollow Up Point
症例① 強オピオイド鎮痛薬
症例② オピオイドスイッチング
症例③ 鎮痛補助薬
症例④ NSAIDs
ChapterⅡ 脳卒中 ● Stroke
3.脳梗塞
脳梗塞のFollow Up Point
症例① 抗血小板薬
症例② 抗凝固薬(ワルファリン)
症例③ 抗凝固薬(DOAC)
ChapterⅢ 心疾患 ● Heart disease
4.心筋梗塞
心筋梗塞のFollow Up Point
症例① 服薬アドヒアランス低下症例
症例② NSAIDs併用症例
5.心不全
心不全のFollow Up Point
症例① 心不全増悪兆候のある患者①
症例② 心不全増悪兆候のある患者②
症例③ 服薬アドヒアランス低下症例
症例④ 減塩指導
6.心房細動・心臓弁膜症<抗凝固療法>
心房細動・心臓弁膜症のFollow Up Point
症例① 心房細動(DOAC処方患者)
症例② 心臓弁膜症(ワルファリン処方患者)
ChapterⅣ 糖尿病 ● Diabetes Mellitus
7.2型糖尿病
2型糖尿病のFollow Up Point
症例① インスリン製剤
症例② 内服血糖降下薬
症例③ GLP-1作動薬(注射製剤)
ChapterⅤ 慢性腎臓病 ● Chronic Kidney Disease
8.慢性腎臓病
慢性腎臓病のFollow Up Point
症例① CKDステージ2
症例② CKDステージ3
症例③ CKDステージ4,5
ChapterⅥ 精神疾患 ● Mental Illness
9.認知症
認知症のFollow Up Point
症例① ドネペジル導入患者
症例② ポリファーマシーを伴う認知症患者
フォローアップシートについて
Ⅰ フォローアップシートを効率よく使う
Ⅱ フォローアップシートを利用して患者のモニタリングを行う
Topics
・がん化学療法施行時に発現した口内炎
・ドライバー遺伝子変異と治療薬の選択
・分子標的薬のターゲット因子
・irAEを見逃さないために
・心筋梗塞後の脂質管理目標
・DAPTと抗凝固薬の3剤併用療法
・拡張型心筋症
・カリウムによる降圧効果
・疾患と目標PT-INR
・低血糖を早期発見するために
・シックデイとその対応方法
・添付文書にある尿中排泄率を参考にするときの注意点
・認知症の種類
・認知症の中核症状と周辺症状
本書専用サイトより以下の「フォローアップシート」のExcelファイル(マクロプログラム)がダウンロードできます。
1 抗がん薬
2 鎮痛薬
3 血栓症治療薬
4 心不全治療薬
5 糖尿病治療薬
6 慢性腎臓病治療薬
7 精神神経用薬
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序文
近年、病院の機能分化と連携が進み、在院日数はますます短縮しています。薬物治療の中心は入院療養から外来通院へ、注射剤から経口剤へと変化するとともに、複雑な投与法や煩雑な管理を必要とする医薬品も増加して参りました。他方、高齢者や独居世帯、認知症患者も増加の一途を辿り、外来や在宅での薬局への期待はますます大きくなっております。
そのようななか、「患者のための薬局ビジョン」が示され、保険薬局には「服薬情報の一元的・継続的把握とそれに基づく薬学的管理・指導」や「24時間対応・在宅対応」、「医療機関等との連携」が強く求められています。そして薬剤師法が改正され服薬期間中のフォローアップが義務化されました。
京都では、京都大学医学部附属病院や京都府立医科大学附属病院がいち早く検査値表示やトレーシングレポート、フォローアップシートを導入し、施設間連携を推進して参りました。その他の基幹病院や地域密着型病院も病院機能を踏まえた連携ツールの作成や地域の実情に合わせた研修会の開催を推進しております。
しかし、連携ツールの多様化は、薬局の先生方にとって使い勝手が悪く、普及を妨げておりました。そこで、京都府病院薬剤師会では2019年5 月、医療連携加速化ワーキンググループ(現、連携支援ワーキンググループ)を立ち上げ、トレーシングレポートや薬物療法サマリー、そしてフォローアップシートの作成を開始しました。フォローアップシート作成の基本コンセプトは、どの施設でも使いやすい様式(Standardization)、誰でも使いやすい様式(Simplification)、薬剤師ならではの対人業務ができる様式(Specialization)です。
本書では、地域医療計画のなかで重点的な取り組みが期待されている5 疾病、すなわち、がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病、精神疾患に焦点を当て、薬剤師が服薬期間中に積極的かつ効果的な介入ができるよう、フォローアップシートの活用事例を紹介しております。そのうえで直ちに実践につながるよう、抗がん薬、鎮痛薬、心不全治療薬、血栓症治療薬、糖尿病治療薬、慢性腎臓病治療薬、精神神経用薬のフォローアップシートを付録化しています。
本書が、対人業務の充実、チーム医療の強化、医師の働き方改革の推進、何より患者安全の一助となりましたら幸甚に存じます。
末筆になりましたが、連携ツールの作成にご支援いただいた京都府薬剤師会、薬薬連携委員会の先生方、事務局の皆様に厚く御礼申し上げます。
2023年8月
京都府病院薬剤師会
会長 四方 敬介
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