月刊薬事 2020年7月増刊号(Vol.62 No.10)
スペシャル・ポピュレーションの抗菌薬投与設計
薬物動態・薬物相互作用・薬物アレルギーから最適化
商品コード |
91304 |
編著 |
村木 優一、高橋 佳子/編 |
判型 |
B5判 |
発行日 |
2020年7月 |
ページ |
224頁 |
定価 |
¥3,960(税込) |
在庫 |
|
内容
抗菌薬適正使用支援(Antimicrobial stewardship;AS)プログラムを実践する戦略には、対象とする集団を決めることが望ましいとされています。その集団には特定の広域抗菌薬や血液培養陽性患者といった医薬品や検査を起点とする場合だけでなく、特定の患者背景や合併症をもつ特殊集団・特殊病態患者(いわゆるスペシャル・ポピュレーション)の場合も含まれます。
スペシャル・ポピュレーションでは、生理機能や代謝機能の変化が抗菌薬の薬物動態に変化をもたらすことが知られています。そのため感染症治療では、抗菌薬の薬物動態変化を考慮した投与量設計、薬物相互作用の予測・回避、副作用モニタリングなど、患者一人ひとりへの抗菌薬治療の最適化が重要であり、ここに薬剤師の果たす役割は大きいものがあります。一方、こうしたスペシャル・ポピュレーションでは、注意すべき点や関与すべき点がそれぞれ異なることから、躊躇する薬剤師も多いことが現状です。
そこで、本増刊号では日常臨床で遭遇するさまざまなスペシャル・ポピュレーションに対して抗菌薬を適切に使用する際の考え方について、各領域のエキスパートが解説します。ASに関わる薬剤師だけでなく、病棟担当者などすべての薬剤師にとって有益な1冊です。
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目次
〈序 文〉
村木 優一(京都薬科大学臨床薬剤疫学分野)
高橋 佳子(兵庫医科大学病院薬剤部)
I.総 論
1.スペシャル・ポピュレーションへの抗菌薬適正使用支援
前田 真之(昭和大学薬学部臨床薬学講座 感染制御薬学部門)
2.スペシャル・ポピュレーションで注意したい抗菌薬
辻 泰弘(日本大学薬学部薬剤師教育センター)
〈各 論〉
II.特殊な患者背景
1.新生児・小児
丹沢 彩乃(国立成育医療研究センター薬剤部)
2.肥満
猪川 和朗(広島大学大学院臨床薬物治療学)
3.妊婦
内田 信也(静岡県立大学薬学部薬学科実践薬学分野)
4.授乳婦
長谷川 由希、浜田 幸宏(東京女子医科大学病院薬学部)
5.高齢者・フレイル
篠永 浩(三豊総合病院薬剤部)
6.腎機能低下患者(1)AKI患者
山本 武人(東京大学大学院薬学系研究科医療薬学教育センター)
7.腎機能低下患者(2)CKD患者
浦田 元樹(大野記念病院薬剤部)
8.腎機能低下患者(3)間欠的血液透析患者
古久保 拓(白鷺病院薬剤科)
9.腎機能低下患者(4)持続透析患者
山崎 伸吾(千葉大学医学部附属病院薬剤部)
10.腎機能低下患者(5)腹膜透析患者
潮平 英郎、當銘(古謝)さなえ、中村 克徳(琉球大学病院薬剤部)
11.肝機能低下患者
枦 秀樹、山本 涼子(東京ベイ・浦安市川医療センター薬剤室)
12.抗菌薬と薬物相互作用をもつ薬剤服用中の患者
山口 諒(東京大学医学部附属病院薬剤部)
13.抗菌薬アレルギー患者
丹羽 隆(岐阜大学医学部附属病院薬剤部)
Ⅲ.特殊病態の患者
1.臓器移植患者
吉橋 拓耶、本間 真人(筑波大学附属病院薬剤部)
2.熱傷患者
小林 昌宏(北里大学薬学部臨床薬学研究・教育センター臨床薬学 薬物治療学Ⅰ)
3.周術期患者・手術侵襲のある患者
尾田 一貴(熊本大学病院薬剤部)
4.敗血症患者
中馬 真幸(徳島大学病院臨床試験管理センター臨床研究推進部門)
5.発熱性好中球減少症患者
浦上 宗治(佐賀大学医学部附属病院感染制御部)
6.膠原病患者
林 秀樹(岐阜薬科大学実践薬学大講座実践社会薬学研究室)
7.人工心肺患者
朝田 瑞穂、中馬 真幸(東京医科歯科大学医学部附属病院薬剤部)
8.四肢切断患者
榎木 裕紀、松元 一明(慶應義塾大学薬学部薬効解析学講座)
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