検体測定室ハンドブック
開設から運用まで
商品コード |
47363 |
編著 |
【編集】
岡崎 光洋(スマートヘルスケア協会代表理事)
赤羽根 秀宜(弁護士)
三浦 雅一(北陸大学薬学部長・教授) |
判型 |
B5判 |
発行日 |
2015年8月 |
ページ |
310頁 |
定価 |
¥2,970(税込) |
在庫 |
|
内容
●この1冊で、検体測定室の開設から運用まですべてがわかる!
●届書、準備が必要な書類、帳票類がダウンロードできる!
2014年4月、「簡易な検査(測定)」が行える場所を「検体測定室」とし、「検体測定室に関するガイドライン」にて検体測定事業の実施に関する手続き、留意点等が示されました。薬局等による検体測定事業への参入が相次ぐなか、いまだガイドラインが遵守されていないとして自己点検の実施を求めた通知も発出されているところです。
本書は、「検体測定室に関するガイドライン」を遵守し、検体測定事業を適切に運用できるよう、必要となる事前準備、行政手続きから、関係団体との連携や、検体測定室の衛生・安全管理、測定機器の保守管理・測定手順の整備、受検者の承諾書徴取・測定値報告などの測定業務の工程まで詳細に解説しています。検体測定室の開設および運用に必携の1冊。研修の教本としても最適です。
※訂正情報
・2016年1月8日
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目次
検体測定室ガイドライン遵守点検表―チェックしてみよう!
第1章 総 論
1-1 検体測定室ガイドライン策定までの制度変化
1-2 検体測定室と自己採血検体を用いたサービスの違い
1-3 個人情報保護法の理解と対応
第2章 検体測定室を開設する前に知っておきたいこと
2-1 検体測定室事業に関わるガイドライン等の要点と理解
2-2 衛生管理の要点と理解
2-3 測定機器と検体に関する特性の理解
第3章 精度管理の理解と対応
3-1 精度管理の考え方
3-2 測定機器,試薬,器具,検体等の注意点
3-3 パニック値の理解と対応
第4章 検体測定室の開設
4-1 検体測定室の開設スケジュール
4-2 検体測定室の開設に関わる準備と届出
4-3 検体測定室の運用に必要な標準作業書
4-4 関係団体との連携
第5章 実際の測定業務
5-1 測定業務実施の流れ:フローチャート
5-2 測定業務における各工程のポイント
5-3 自己採血による測定手順――機器別
5-4 健康フェアなどでの検体測定事業実施における準備と注意
第6章 検体測定室の運用に必要な書類・帳票類
6-1 検体測定室の運用に必要な書類・帳票類
第7章 Q&Aでわかる検体測定事業のポイント
届出 Q1~Q7
運用 Q8~Q32
受検者対応 Q33,Q34
知識・情報 Q35~Q37
参考資料
資料1.一般社団法人スマートヘルスケア協会
資料2.検体測定室に関するガイドラインについて
資料3.検体測定室に関するガイドラインに係る疑義解釈集(Q&A)の送付について
資料4.検体測定室等において自己採血を行う際の感染防止衛生管理の徹底等に関する通知
資料5.検体測定室に関するガイドライン通知の遵守状況に関する自己点検等の実施について
資料6.検体測定室の自己点検結果と今後のガイドラインの運用について
資料7.薬局・薬剤師のための検体測定室の適正な運用の手引き(暫定版)
資料8.医療機関における院内感染対策について
資料9.FIP Statement of Policy Point of Care Testing in Pharmacies
資料10.問い合わせ一覧
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序文
“検体測定室” とは、日本再興戦略が閣議決定し、国民の「健康寿命の延伸」をめざして予防・健康管理の推進に関する新たな取り組みが期待された背景から誕生した、検体測定事業を実施する場所のことです。2014年4月に「検体測定室に関するガイドライン」が交付され、開設の届書の受付が始まり、2015年6月末時点での届出数は1,000件ほどです。
この検体測定室の開設場所は9割以上が薬局となっており、検体測定室開設は決して薬局でなくてもよいのですが、本事業の運用に関わる運営責任者が、医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師と定められていることから、すでにこれらの資格者が勤務し、地域の健康の窓口としてあった薬局が参画しやすい状況であったと考えられます。また、厚生労働省が2014年度予算で「健康情報拠点事業」として、全都道府県を対象としたモデル事業を実施したことから、多くの都道府県の地域薬剤師会を中心に検体測定事業が行われたことも関係していると思います。私自身、地域薬剤師会の事業やチェーンおよび個店の薬局での検体測定事業の実施に関わりながら、この検体測定事業の意義や目的、実施における安全運用と衛生管理の重要性を理解し、「検体測定室に関するガイドライン」に準じた運用に関わる資料作成やマニュアル作りを支援し、検体測定事業の実施に参加してきました。そのなかで、「検体測定室に関するガイドライン」を遵守して実施するために必要となる事前作業の繁雑さ、そして新しい事業の黎明期における提供者のモチベーションと生活者の認知度の向上の難しさを強く実感しています。
検体測定事業とは、国民の健康意識の醸成や医療機関受診の動機付けを高める観点から、受検者が自ら検体を採取し、測定結果について受検者が判断することで健康管理の一助となるよう支援することを目的とした事業です。当然、検体測定事業を実施する事業者には、公衆衛生の確保や医療機関等との連携が求められます。本書は「検体測定室に関するガイドライン」を遵守して、検体測定事業を実施しようと考えている方々や検体測定室に興味をもっている方々に、検体測定室を知り、正しく運用していただくために作成しました。今後の法制度の改正などにも、本書の利用者が速やかに対応していけるよう、資料のアップデートや時事ニュースの配信などは、一般社団法人スマートヘルスケア協会と連携して行っていく予定です。本書はあくまでツールであり、理解を助けるものですが、多くの方々にご活用いただき、期待される社会貢献につながる事業創出に関わることを期待しています。
末筆になりますが、本書発刊にあたりご意見やご指導を賜りました、厚生労働省医政局地域医療計画課医療関連サービス室、経済産業省経済産業政策局経済産業政策課ならびに商務情報政策局ヘルスケア産業課、日本薬剤師会、そして都道府県の担当窓口、地域保健所の皆さまに御礼申し上げます。そして本書作成にあたり、検体測定事業に関わる機会をいただきました地域薬剤師会、そして薬局の薬剤師ならびに関係者の皆さまに心から感謝いたします。さらに、ノウハウと資料の提供にご尽力いただいた一般社団法人スマートヘルスケア協会の理事ならびに事務局の皆さまに深謝いたします。
2015年7月
編者代表 岡﨑 光洋
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