知っておきたい 薬害の知識
―薬による健康被害を防ぐために―
商品コード |
41743 |
編著 |
企画・編集:(財)日本公定書協会 |
判型 |
B5判 |
発行日 |
2011年2月 |
ページ |
160頁 |
定価 |
¥2,090(税込) |
在庫 |
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内容
本書は、2010年4月にまとめられた薬害肝炎再発防止検討委員会の最終提言を基にして、製薬会社の社員、医師・薬剤師・看護師等の医療従事者、また行政の担当者や医療教育関係者・学生として、知っておかなければならない過去の薬害事件の概要と、薬害防止のための関係者の責務、健康被害救済制度の概要までをわかりやすくまとめた書籍です(CD-ROMに研修用パワーポイントと関連資料を収録)。
過去の事件の経緯、原因、対策等についてその概要を把握できるように解説し、これらを教訓として、厚生労働省が現在につながる医薬品安全対策に関する規制等をどのように築き上げてきたかが理解できます。
医薬品、医療にかかわる関係者として、医薬品による健康被害を防ぐ責任のある立場として知っておきたい内容を収録しています。また、医療を受ける患者さんが、出来る限り薬による健康被害を受けないための心構えや、自らの副作用に気づき、重篤化させないためのマニュアルの紹介等もしています。
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目次
【目次】
第1章 医薬品による健康被害防止に薬害の教訓をいかに活かすか
1.1 医薬品のリスクとベネフィット
1.2 なぜ同じような誤りがくり返されるのか
1.3 いかにして医薬品のリスクを最小化するか
1.4 歴史から学ぶか経験から学ぶか
1.5 過去の薬害事件における教訓はいかに活かされたか
1.6 薬害とは何か
1.7 「薬害肝炎再発防止検討委員会」の最終提言から
第2章 薬害防止における行政・製薬企業・医療関係者等の責務
2.1 行政の責務
2.2 製薬企業等の責務
2.3 医療関係者の責務
2.4 患者の責務
2.5 医薬品評価におけるリスクとベネフィットのバランスの重要性
2.6 医薬品における適正使用や情報の重要性
第3章 戦後における医薬品等による主な健康被害事件
3.1 ジフテリア予防接種禍事件
3.2 ペニシリンによるショック死事件
3.3 サリドマイド事件
3.4 アンプル入り風邪薬によるショック死事件
3.5 クロロキンによる網膜症(クロロキン事件)
3.6 キノホルムによるスモン(スモン事件)
3.7 予防接種事故(種痘禍事件)
3.8 筋肉注射液による大腿四頭筋拘縮症
3.9 予防接種事故(三種混合(DPT)ワクチン)
3.10 保育器収容時における未熟児網膜症
3.11 ダイアライザーによる眼障害
3.12 血液製剤(血液凝固因子製剤)によるHIV感染(エイズ事件)
3.13 血液製剤(フィブリノゲン製剤)によるHCV感染(C型肝炎事件)
3.14 陣痛促進剤による子宮破裂,胎児仮死
3.15 MMRワクチンによる無菌性髄膜炎(MMR事件)
3.16 ソリブジン事件
3.17 イリノテカン塩酸塩による骨髄抑制・下痢
3.18 ヒト乾燥硬膜によるプリオン感染(CJD事件)
3.19 ウシ心嚢膜による抗酸菌様感染
3.20 トログリタゾンによる肝障害
3.21 ゲフィチニブによる間質性肺炎
第4章 重篤副作用疾患別対応マニュアルの活用
4.1 重篤副作用疾患別対応マニュアルについて
4.2 重篤副作用疾患別対応マニュアル
4.3 主な重篤副作用疾患別対応マニュアル:患者向け情報
第5章 医薬品等による健康被害救済制度について
5.1 医薬品等による健康被害救済制度の成り立ち
5.2 医薬品副作用被害救済制度
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序文
過去を教訓として、薬害を回避する方策を探る一冊。
薬はヒトにとって異物であるので、一定の副作用は避けられない。しかし、薬を開発した製薬企業や、承認審査を行い製薬企業とともに市販後の安全性を担保する行政、薬を扱う医療機関の医師・薬剤師、さらには患者自身が、細心の注意を払えば、薬による健康被害(薬害)を防ぐことはできる。製薬企業等関係者、行政、医療従事者、医療関係の学生は言うまでもなく、多くの国民の方々にぜひ読んで頂きたい書である。
―― 日本病院薬剤師会会長 堀内 龍也
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