月刊薬事 2025年11月号(Vol.67 No.15)

【特集】密度の高い介入をしよう! 骨粗鬆症治療のEvidence Update

¥2,365

【特集】密度の高い介入をしよう! 骨粗鬆症治療のEvidence Update


企画:竹内 靖博(国家公務員共済組合連合会 虎の門病院分院 院長)


骨粗鬆症を背景とする大腿骨近位部骨折や脊椎圧迫骨折などの脆弱性骨折が生じると、二次性骨折のリスクが高まり、寝たきりの原因となることから、超高齢社会の現在においては早期介入・予防の必要性が高まっています。2022年には「二次性骨折予防継続管理料」が新設され、薬剤師による二次性骨折・骨粗鬆症予防への介入が期待されています。
本特集では、薬剤師による骨粗鬆症・骨折予防への取り組みなど近年注目度高まっている動向を扱うほか、最新のEvidenceに基づく骨粗鬆症の治療戦略、副作用マネジメント、二次性骨折予防への介入のポイントを解説します。

発行日
2025年11月
判型
A4変型判
ページ数
204頁
商品コード
93641
目次

【特集】密度の高い介入をしよう! 骨粗鬆症治療のEvidence Update

企画:竹内 靖博(国家公務員共済組合連合会 虎の門病院分院 院長)

■特集にあたって――高齢者の骨折を防ぐために私たちにできることを学ぼう

■Trend Topics

 ●骨粗鬆症治療における薬剤師外来の役割

 ●「骨粗鬆症リエゾンサービス」(OLS)と二次性骨折予防における薬剤師の役割は?

 ●長期使用による骨折リスクに注意すべき薬剤は?

■骨粗鬆症治療の現在地

 ●骨粗鬆症の病態の特徴は? 鑑別診断はどのようにされる?

 ●骨粗鬆症治療薬の選択の考え方は? どのように治療効果を判定する?

 ●骨粗鬆症治療が無効のときはどのように薬剤を変更する?

 ●骨粗鬆症治療における活性型ビタミンD製剤の位置づけは?

 ●骨粗鬆症治療におけるカルシウム製剤の位置づけは?

 ●骨粗鬆症治療薬の中止が必要になったらどうする?

 ●骨粗鬆症の非薬物療法で薬剤師が知っておきたいことは?

■骨粗鬆症治療薬の副作用マネジメント

 ●骨粗鬆症治療薬による薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)

 ●骨粗鬆症治療薬による非定型大腿骨骨折

 ●骨粗鬆症治療薬による高カルシウム血症、低カルシウム血症、静脈血栓塞栓症

■骨折予防

 ●二次性骨折予防のポイントは?

 ●グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症(GIOP)

 ●生活習慣病患者の骨折予防――糖尿病、CKD、COPD

 ●ホルモン療法中の骨折予防――乳がん、前立腺がん

 ●小児の骨折予防

 

【取材】

Pharm Next

●尿路結石の再発と骨粗鬆症の同時治療アルゴリズムを作成

――尿路結石センターで地域連携を支援

 

INTERVIEW

●連載「明日へつながる 救急薬剤師のトビラ」の著者に聞く

できることから一歩踏み出す、救急の世界

 

【連載】

●ルーティン処方 Do処方 異常なし? それってあたり前?[9]

腎移植後患者にクラリスロマイシンが処方

――免疫抑制薬はそのまま継続?
薬物相互作用があるからダメ?

●5のStepで使いこなす薬物動態学[11]

腎障害患者へのペメトレキセドの投与設計はどうする?

前編 薬物動態情報の収集・特徴づけ・決定因子の評価

●休薬・中止の判断はどうする? 今日から始めるシックデイ・マネジメント[8]

がん治療中におけるシックデイマネジメント

●ガイドラインではわからない患者・家族の大切なもののための 緩和ケア薬の使い方[14]

がん薬物療法後の「医療用麻薬の効きすぎ?」に注意

●のんびりDI談話室[11]

誰も知らない「イエローレター」と「ブルーレター」

●現場で役立つ読み方と薬物治療のヒント 臨床検査値ケースファイル[4]

心筋障害×CK 956U/L

●明日へつながる 救急薬剤師のトビラ[5]

「どうしたら先輩のように、他職種とスムーズに連携できるの?」

――知識の壁が、連携の壁?

●添付文書からRMP、審査報告書まで 新薬ななめ読み[61]

カムザイオスⓇカプセル(マバカムテン)

●精神科のおくすり事情[5]

治療でなかなかよくならない抑うつ症状が長く続く高齢女性

──難治性うつ病の処方箋

●領域別薬剤師ケースカンファレンス from KYOTO[24]

救命救急領域 救急外来における薬剤師業務、何から始める?
どう充実させる?

●対話で学ぶ 在宅救急ことはじめ[2]

在宅患者の発熱
その1

●ジャーナルクラブの広場

 

その他

●今月の読者プレゼント

●書籍案内

●News Lab.

●学会&研修会カレンダー

●次号予告・編集部より



次号予告

【特集】機序からわかる 眼科領域の副作用


企画:石岡 みさき(みさき眼科クリニック 院長)


医薬品や治療によって生じる眼科領域の副作用は多岐にわたります。目は、視力の低下などがQOLに直結するなど、身体機能として重要な器官の一つでもあるため、医薬品の使用による副作用の出現には注意が必要です。

そこで本特集では、眼科領域における医薬品の副作用について、近年の知見をふまえながらその機序や副作用を理解し、患者の訴えなどから薬学的な視点で副作用に気づけるよう解説します。


■目とはどんな臓器?

 ●眼の解剖

■全身疾患と眼の関係

 ●糖尿病網膜症

 ●高血圧

 ●二次性シェーグレン症候群

 ●移植片対宿主病(GVHD)

 ●甲状腺疾患

■眼←→全身の副作用

 ●なぜ点眼薬で全身副作用が、なぜ全身投与薬で眼の副作用が起きるのか

 ●ステロイド剤による眼科領域の副作用

 ●眼科で診る重篤な副作用

 ●抗がん薬による眼科領域の副作用

■知っておきたい眼科独特の副作用

 ●眼科領域の独特な副作用-総論

 ●眼圧上昇

 ●防腐剤の影響

 ●βブロッカーと全身副作用

 ●プロスタグランジン製剤と独特の副作用

 ●レバミピドによる涙道閉塞、涙嚢炎、苦み

 ●ジクアスによる眼脂、流涙

 ●抗緑内障薬による嚢胞様黄斑浮腫

 ●シクロペントラートによる幻覚

 ●アトロピンによる全身症状

 ●角膜沈着物

■定期的な眼科検査が必要な薬剤

 ●ヒドロキシクロロキン

 ●エタンブトール

 ●ベランタマブ マホドチン

 ●見え方が変わる薬剤

■こんなこともある?! 知っておきたい意外な副作用

 ●「なんだか眼の調子が悪い。点眼でも治らない」――薬剤性眼瞼けいれん

 ●「瞳孔不同、さあ大変!」――(散瞳による)瞳孔不同(ラピフォート)

 ●「アレルギーの治療をしたはずなのにアレルギー?」――デュピルマブによるアレルギー性結膜炎

 ●「かぶれに出された薬で、またかぶれます」――ステロイドに配合されているフラジオマイシン

 ●「ときどき眼がかゆくて腫れることがあります」――少し遅れて表れる検査用点眼薬の副作用と気づきにくいフェニレフリン

 ●「使っていることがわかっていれば対策あり!」――術中虹彩緊張低下を起こす薬剤

 ●「薬の副作用? それとも疾患?」――Fabry病とアミオダロンの副作用

 ●「副作用を減らすために点眼処方」――チソツマブ べドチンとブリモニジン点眼液

 ●「濃度が高いほうが効くわけではない」

 ●「家にあった点眼薬を使ったら目が見えなくなった!」――家族が処方されたミドリンMをつけてしまった事例

 ●「点眼薬ではないものを点眼してしまった!」

■眼科領域の今後の展開

 ●疑義照会アプリ 将来性と問題点