月刊薬事 2025年9月号(Vol.67 No.12)

【特集】病態生理がわかればマネジメントがわかる! 心不全の「なぜ?」

¥2,365

【特集】 病態生理がわかればマネジメントがわかる! 心不全の「なぜ?」


 企画:岸 拓弥(国際医療福祉大学大学院医学研究科循環器内科学 教授)


心不全患者の管理においては予後改善のための介入が必要となります。しかし、心不全はさまざまな原因により発症・増悪するため、病態の背景を理解したうえで適切にアセスメントし、原因に応じたアプローチをすることが求められます。
そこで本特集では、「なぜ?」を切り口に、心不全の原因、症状、治療、管理などについて臨床現場で遭遇する疑問をピックアップし、メカニズムを理解したうえで適切なマネジメントのためにどう行動すればよいか解説します。

発行日
2025年9月
判型
A4変型判
ページ数
172頁
商品コード
93639
目次

【特集】病態生理がわかればマネジメントがわかる! 心不全の「なぜ?」

企画:岸 拓弥(国際医療福祉大学大学院医学研究科循環器内科学 教授)

■特集にあたって
■心不全の原因の「なぜ?」
 ●冠動脈疾患が心不全に至るメカニズムは?
――粥状硬化から心筋壊死、慢性心不全への連鎖
 ●高血圧・糖尿病・慢性腎臓病は心不全の発症・進展にどう影響する?
 ●拡張型・肥大型心筋症の「心不全リスク」をどう評価する?
 ●急性冠症候群(ACS)の分類とアプローチの違いは?
 ●抗がん薬による心毒性のメカニズムと影響は?
■心不全症状の「なぜ?」
 ●入院中に浮腫が現れたらどう対応する?
 ●夜間に呼吸困難が悪化するのはなぜ? どう対応する?
 ●心不全患者の倦怠感はどうフォローするとよい?
■心不全治療・管理の「なぜ?」
 ●心不全患者の心房細動を見つけたらどうする?
 ●心不全の薬物治療は、左室駆出率(LVEF)の分類でどのように変わる?
 ●非心臓手術の術前心血管評価が必要なのはどんなとき?
 ●心不全再燃予防のための生活習慣指導のコツと、治療継続を成功させる秘訣は?
 ●薬剤管理サマリーを活用した退院後フォローのポイントは?
――活用しないのはありえない!?

【取材】
Pharm Next
●未来の薬剤師像を描く――DX化・自動化は柔軟に

INTERVIEW
●書籍『薬剤師のためのナレッジベース 2nd Edition』の監修者・編集者に聞く
臨床での壁を越える力に 薬剤師の進化を支えるナレッジベースの活用

【連載】
●休薬・中止の判断はどうする? 今日から始めるシックデイ・マネジメント[6]
心不全におけるシックデイマネジメント
●のんびりDI談話室[9]
「副作用が出たらどうなるの?」にちゃんと答えられますか?
──副作用が起きた“その先”に、伝える責任と制度のはなし
●5のStepで使いこなす薬物動態学[9]
肝機能障害時にアトルバスタチンの血中濃度はどう変化する?
前編 薬物動態情報の収集・特徴づけ・決定因子の評価
●精神科のおくすり事情[3]
統合失調症治療で改善しているが、意欲が戻らない若年男性
──統合失調症の治療維持期
●ルーティン処方 Do処方 異常なし? それってあたり前?[7]
オシメルチニブはpHの影響が少ないからPPI併用もOK!──それ、本当?
●領域別薬剤師ケースカンファレンス from KYOTO[22]
呼吸器領域 救急外来を繰り返す重症喘息患者へのアプローチはどうする?
●添付文書からRMP、審査報告書まで 新薬ななめ読み[59]
スリンダⓇ錠 28(ドロスピレノン)
●誰でもデキる臨床研究 リアルワールドデータで学会発表、論文執筆[17]
SNSを活用するメリット
●ガイドラインではわからない患者・家族の大切なもののための 緩和ケア薬の使い方[12]
AIを使い始めた患者にどう対応すべき?
●明日へつながる 救急薬剤師のトビラ[3]
「初めて見る救急外来のリアル!」
――One Teamで命と向き合う…思い描いていたチーム医療が、そこにはあった
●現場で役立つ読み方と薬物治療のヒント 臨床検査値ケースファイル[2]
結核検査×T-SPOT陽性
●ジャーナルクラブの広場

その他
●今月の読者プレゼント
●書籍案内
●学会&研修会カレンダー
●次号予告・編集部より

次号予告

【特集】患者ニーズに応える薬のカタチをひもとく 知ってるつもりの製剤ナレッジ

企画:山本 佳久(帝京平成大学薬学部 教授)

医薬品は、有効成分が確実に効能効果を発揮できるよう、また、患者が適切に服用できるよう、さまざまな製剤技術を駆使して設計・製造されています。そのため、さまざまな剤形が存在し、臨床現場では、小児や高齢者、嚥下困難患者、投与ルート、生活習慣などに合わせて、調剤や服薬の対応が複雑化しています。
本特集では、剤形ごとの特性や製剤技術の背景を整理し、服薬指導時の注意点や患者説明に役立つ知識のほか、新しい製剤技術なども交えて解説します。

■総論:添付文書を見つめなおす
 ●添付文書からわかること
 ●添加剤の役割
 ●薬物動態パラメータを見つめなおす
■製剤学的な視点からの薬学的管理
 ●相互作用
 ●配合変化(pH、添加剤)
 ●一包化
 ●包装(光の影響など)
 ●崩壊性・溶出性とは
■何が違う? どう違う? 使い分け、説明のコツ
 ●剤形選択のコツ
 ●吸入剤の使い分け
 ●慢性疼痛、がん性疼痛における剤形選択
 ●漢方薬における顆粒・細粒・錠剤の選択
■患者背景・生活スタイルによりそう剤形
 ●小児製剤を取り巻く現状
 ●生活スタイルに合わせた剤形選び(会社員・学生・旅行時、食生活など)
 ●嚥下機能が低下している患者に適した剤形(経口ゼリー)
 ●在宅医療を受けている患者への注意点(ポリファーマシー・認知症)
■新しいかたちを探る院内製剤
 ●がん性創傷(改良型モーズペースト)
 ●褥瘡治療薬の使用方法
 ●ミニタブレット