近年ますます高度化する医療において、薬剤師はチーム医療のなかで薬剤の専門家として薬物治療の一翼を担うようになってきました。薬物治療が最大限の効果を発揮し、かつ副作用を極力回避するためには、患者の病態を正確に把握したうえでの適切な薬剤選択、用法・用量の設定、良好な服薬アドヒアランスが求められます。そして、薬剤師がそれらに貢献するためには、薬剤の知識に加えて臨床検査値を適切に読み解く力が必要となります。
そこで本臨時増刊号では、薬剤師が「①患者の病態・疾患に対して医師の検査オーダーの根拠がわかる」「②検査値に異常がある際にどう処方設計を考えるか、そのプロセスが理解できる」「③薬物治療において非専門医が見落としがちな検査値を薬剤師がチェックし処方提案できる」ようになることを目指して、症候別と疾患別に検査値を解説しています。